副生グリセリンからECO-BioGlycerin 固形石鹸を作るには??
この石鹸分を含んだグリセリンを使用して、我々は固形石鹸(ECO-BioGlycerin Soap)を作って、自己使用、及び関係者への配布などを行うことにより、使用済油提供のお礼、ECO推進キャンペーンとして利用しています。
石鹸作りには、どの様な石鹸でもレシピーやノウハウがあり、一部は公開されています。
但し、何度トライしても、同じものはできません。
何度トライしても失敗することもあります。それが、手作り石鹸の良いところかもしれませんが、。。。。
特に、固形石鹸を作る場合は、物理的に固体でないと、固形石鹸にはなりえません。この点では、液体石鹸とは異なってきます。
固形石鹸作りとBiodieselとは、使用する油種、或いはその脂肪酸構成は、全く逆転します。
Biodiesel(BDF)に好ましい(特に、固まらないと言う観点で)のは、菜種や大豆油ですが、これらの油のみでは固形石鹸はできません(固まらない為)。
従って、(使用済)菜種油や大豆油からの石鹸分を含んだグリセリンから固形石鹸は、そのままではできません。
もし、パーム油やラードなどから、BDFを作り、その石鹸分及びグリセリンであれば、そのままでもある程度の品質の固形石鹸はできます。
その秘密は脂肪酸構成などにあります。
このブレンド割合が石鹸作りのレシピーとして公開されています。
硬さだけではなく、石鹸には泡立ち(気泡力)、洗浄力、安定性(不飽和脂肪酸は不安定)、肌に合うか、否か(肌刺激の度合い)なども、併せて考慮すればベストです。
これらの諸物性は脂肪酸の種類や添加剤によって変わりますので、いろいろ考慮点は多いようです。
更に、添加アルカリ量や水分によっても石鹸の性質は変わります。
いろいろ測定や実験が必要です。
石鹸分を含んだグリセリンは、BDFのバッチ毎に性質は異なり、同じものはありません。
添付の様なシミュレーションをしつつ(他の方の作製プログラムを一部変更、追加して使用中)、バイオ・グリセリン石鹸のレシピーを決めています。
この場合は、予想飽和脂肪酸割合を42.1%として、レシピーを作って見ました。
主な材料は、副生グリセリン1300g、固化用添加剤、水、そしてアルカリなどです。
他に、特別効果用添加剤として、ゼオライト、及び蜂蜜を加えた石鹸のレシピー例です(BGS-ZH)..
このレシピーの石鹸(BGS-ZH)の説明等は、、ここにあります(http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/5064344.html)。
尚、添加する脂肪酸や油脂は、いろいろ変更することが可能ですが、飽和脂肪酸の割合を40~50%の範囲に抑えることが重要です。当然、この割合が高くなる程、硬い石鹸ができますが、割れやすかったり、肌にキツイ石鹸になるなど弊害も出てきます。バランスが重要です。
この様に、Biodiesel(BDF)製造もそうですが、石鹸作りもヤマカンではなく、シュミレーターなどを用いて定量的なレシピーで石鹸作りをすれば、品質の安定した、かつ肌にも泡立ちも良い石鹸が作れます。
上記レシピーで作った石鹸です。各1箱ケースが1バッチ分で、約60個前後できます。
従ってこれで2バッチ分です。
左側は、尿素・蜂蜜入り石鹸(BGS-UH)で、右側が同じレシピーですがフルーツ酸(グリコール酸、りんご酸)入り石鹸(BGS-P)です。特に女性は、美容にピーリング石鹸として指名してくる人も少なくありません。同様に、これらの石鹸の説明はここです(http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/5064344.html)。
ちょうど羊羹か、チョコレートの様な色をしています。黄色っぽいところは、石鹸を流して固める時に、できる泡が固まったもので、切り取る場合もありますが、ここでは残してあります。少し柔らかいですが、他と同じ様に石鹸として使えます。
次の写真は、石鹸反応の終了した溶液を型に流して、固化している状況です。
固まるまで半日から1日ほど置いて、型から抜いて切れば、上記の様な固形d石鹸の完成です。
これでやはり2バッチ分です。
同じレシピーですが、左側の茶色は尿素に、少し柿渋液を加えた石鹸(BGS-UT), 及び右下側の黒色は柿渋のみを多く混ぜた石鹸(BGS-T)です(説明はここです。http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/5064344.html)。
柿渋とアルカリで黒色に変色します。黒い柿渋石鹸は、加齢臭などに効果が期待できます。
では、また。。
注釈)