【発電ビジネス】の次を考える時期到来です!! 【水素製造】がチャンスです?!?!

現在、バイオマス(、或いは廃バイオマス)原料の熱化学的利用法の殆どは、発電、そして売電(FIT)です。

確かに、FITを利用すれば、発電された電力は20年間と云う長期にわたり、販売が保証、つまり利益(売上)が保証されていて、有利であることに異論は無いと思います。

但し、いつまでも”バイオマス利用”=”発電”だけで良いのでしょうか??

答えは”NO"だと、皆様も思われると思います。

では、発電以外に考えられる”次世代バイオマスの有効利用”は何があるのでしょうか??

例えば、バイオマス利用によるGreenな 

①合成燃料化(直設液体燃料化、特に液状バイオ油を出発原料とした軽油、ジェット燃料化、等)

②合成燃料化(合成ガスを出発点とする軽油、ジェット燃料化、等)

③化学品合成(同様に合成ガスからDME,メタノール等の合成)

④水素製造(CO2の発生しない大型車の燃料電池・燃料化、エンジン・ガスタービン発電、アンモニア等の化学品合成への出発原料化)

等があります。

何れの分野も、世界各地、及び日本でも実証実験や次の商業化プロジェクトが行われつつあります。何れが本命かは現状見渡せない状況だ思われます。更に、どの様な規模の会社や組織がこれらを行えるのかも考える必要がありす。

バイオマス発電の様に、中小規模の組織で扱えないと思われます。

比較的、簡単で身近なのは④水素製造ではないでしょうか?

 

世界各地でいよいよ水素製造のプラント計画も立ち上がりつつあります。

この分野世界の投資金、余剰資金、各種財政支援策も集まっている様です。

水素製造にチャレンジするなら、正に今です!?

近く我が国でもグレーン水素製造、アンモニア製造等に対する政府資金支援策等も策定されようとしてます。この分野の普及を目指している様です。

https://news.yahoo.co.jp/articles/62401e114660c5525ea8a529280ba53fa4ebd37b

余りにも慎重だと、ガス化と同じ運命、確実に世界の最終ランナーとなります。

既にトップランナーは無理ですが、3~4番ランナー程度なら、まだ間に合いそうです!?!?

 

水素はご存じの様に、この宇宙で最も豊富に存在する”原子”と云われていますが、問題は全て化合物であり、水素ガス単体では存在しません。

例えば、これら水素化合物類には、水(H2O)であり、バイオマス(木材、草木)、動植物油・油脂類の他に、石油、石炭、天然ガス、..等が存在します。

同じ水素でも、その原料の種類や製造法により色分けも最近されていますが、その定義は厳密に確立されては無く多少変化しています。

https://ideasforgood.jp/glossary/green-hydrogen/

Grey, blue, green – the many colours of hydrogen explained | World Economic Forum

 

 

最近の水素製造の動きとしては、

例えば、EU諸国では、水の電気分解による水素製造が注目されている様です。理由は、大量の洋上風力発電、或いは太陽光発電余剰電力を使った電気分解法による水素製造法です。

https://www.energy.gov/eere/articles/how-wind-energy-can-help-clean-hydrogen-contribute-zero-carbon-future

 

 

本来大量の電気エネルギーを使って態々水素を製造する等は馬鹿げているのですが、トリックのキーワードは”余剰電力”と”貯蔵”、更には移送”インフラ”です。

電力は、電力の発電側と需要側とがバランスしている必要があります。仮にアンバランスなら、追加発電をするか、追加消費するか、或いは一旦貯蔵するか(利用するか)ですが、貯蔵にはバッテリーが必用であり、特に大規模では高額、加えてそれらの環境負荷もあります。そこの解決策として注目が水素変換となる様です。

 

水素なら貯蔵も(油類に比べれば、そう簡単ではないですが、)可能です。つまり電力の貯蔵法のバッテリーの代わりに、”電力⇒電気分解(水素)⇒貯蔵(再利用)”を行い、電力が必要な時に、再度燃料電池、エンジン/ガスタービン等で”再発電”すれば良いことになります。

加えて、移送もEUに既に網の目の様にある”天然ガスパイプライン”を転用したり、そこに天然ガスブレンドしたり、或いは使いなれたパイプラインの新設もあります。

https://jp.reuters.com/article/spain-europe-energy-idAFL8N32Z2XS

EUのお隣のエジプトでも、巨大なGreen水素プラントの計画がある様です。

廃材、廃プラ等を使い年30万㌧もの水素の製造計画です。他を圧倒する規模でもあり、他計画の10倍~100倍規模の野心的な計画です。

Projekte - H2 INDUSTRIES (h2-industries.com)

https://www.hydrogenfuelnews.com/green-hydrogen-production-process/8551251/

 

次に北米(米国、カナダ)ですが、彼らの多くはガス化法(空気に換えて酸素の部分燃焼、或いは高温蒸気),或いは高温熱分解法(外部加熱法、或いは内部からのプラズマ加熱等)での水素の製造が多い様に思われます。

特にカルフォニア州が最も熱心であり、主にバイオマス原料に加えて、大量に埋められているゴミ(MSW)類を使ったガス化による水素製造です。

特に北カルフォニアでは、既存(天然ガス)パイプライン整備もあり、近年は水素ステーション、或いは補助金等の支援策等のインフラも多く備わっていて、水素製造にとっては大きな利点です。北米の多くの水素製造メーカーのプロジェクトは、この地方に集中している様です。

下記は、廃棄物を利用する”プラズマ高温ガス化法”(+Water-Shift反応+PSA技術)を利用する例、及びバイオマスによる水素製造プロジャクト例です。

World’s Largest Green Hydrogen Project to Launch in California — SGH2 Energy

https://www.enr.com/articles/53219-california-plant-would-convert-wood-waste-into-hydrogen-fuel

カナダでも、類似で、大量にあるバイオマス(木材・チップ・ペレット製造時の廃材)等を使って水素製造を目指しています。

https://chartechnologies.com

水素製造に伴い副次的に製造される残りの固形粉体状の炭(Bio-Carbon,Bio-Char,等呼称はいろいろ)も注目です。土壌改良剤用途の他、炭素の固定化(CO2のマイナス)、或いは溶鉱炉での石炭コークスとのブレンド(CO2排出減)、或いはCarbon-Credit等の目的・用途に注目が集まっています。

 

更には豊富な天然ガス類です。天然ガス、或いはMSW(の一部)原料はGreen水素ではありませんが、それでも、一旦できた水素は、その次に再度使われても一切CO2を発生しないECO燃料といえます。

 

最後に、我が日本ですが、水素利用は車(MIRAI)等で最先端を走っていた様ですが、その後の動きはどの様になっているのでしょうか?

海外(オーストラリア)で低品質石炭を利用し水素を製造し、水素専用船(下記:川崎重工のイメージ写真)で運搬する等の話題はあります。或いは運搬し易い様な化合物(アンモニア)に転換して輸入する計画もある様です。

https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/kattansuisoproject.html

https://www.khi.co.jp/news/detail/20220725_1.html

 

 

大規模に、それも大企業が行うのには、これらの方法が少なくと当面の課題解決法かもしれませんが。。。??

少なくと、我が国は大規模な風力発電による余剰電力も、また天然ガスもありません。加えてパイプライン・インフラもありません。

豊富に存在するのは、国内資源は”バイオマス森林”と”排出ゴミ”類(MSW,廃プラ,廃タイヤ,下水汚泥、他)等です。

これらを使い中小企業が、分散型・中小規模の水素製造が、今後の注目分野の一つだと思われます。既に幾つかの問い合わせ、或いは実用化の話題もあります。

 

技術的にも、いろいろ可能ですが、我々のご提案出来る方式は、”バイオマスの油化+バイオ油改質(2-Stage Reforming)法"による新"WTE水素製造法”です。 

https://www.biofuels.co.jp/page20-4.html

下記はそのWTE水素製造装置の一部のPlot-Plan例です。

例えば、毎時(1㌧のバイオマス廃材、日量24㌧)で高純度Green水素が4㌧/日程度製造できます。尚、2-Stage Reforming(改質)法による排出ゴミ・廃プラなら、グレイ水素5~6㌧/日も製造可能です。

下記テーブルは、廃プラ,廃バイオマス原料によるWTE水素製造試算例です。

他の高温ガス化法との水素収量比較もあります。

 

 

通常の単なる高温ガス化によるバイオマスガス化・水素分離(PSA)法では、0.5~0.6㌧/日程度が限界だと思われます。廃プラDMG)でも、1.5~1.6㌧/日程度の模様です。

Technology - Powerhouse Energy Group PLC

https://ways2h.com/

 

尚、下記は各種手法による水素製造コスト比較テーブルです。

最も普及しているメタン原料(天然ガス、石油精製のオフガス等)の蒸気改質法(SMR)ですが、これでも、製造費は2.08$/Kg(約290円/Kg@139円/ドル、以下同一為替レート換算)です。

太陽光だと5.78$/Kg~(800円/Kg~)、風力(Wind)だと5.89$/Kg~(819円/Kg~)とのことです。尚、これら水素製造費は、何れも余剰電力の利用が前提か、否かは不明です(多分、そうではないと思われます)。

一方、木質バイオマス(Woody-Biomass)の高温熱分解(Pyrolysis)でも、1.25~2.20$/Kg(174~306円/Kg)で可能と云っています。勿論、何れの方法も前提条件が次第で、製造費は可成り変動しますが、バイオマス原料による水素製造も、他の方法とコスト比較出来うる条件に近づきつつあると言うことだと思います。例え、原料費は無料の廃バイオマス原料での水素製造でもです。

因みに、米国の某グリーン水素メーカーでは、1.6$/Kg(220円/Kg)で水素が製造できると云っていますし、この会社はある顧客と10年間に渡りグリーン水素を2.75$/Kg(382 円/Kg)で長期販売契約を締結している模様です(契約水素量は不明)ので、可成り安価にGreen水素が製造出来そうです。

他にも、例えば、前述のプラズマ分解法SGH2 Energy社も2$/Kg(280円/Kg)で製造できると云っています。こちらも水素製造費に廃棄物の受け取り処理費を含めての製造費か、否かは不明です。

SGH2 Energy

 

何かお問い合わせは、https://biofuels.co.jp/page70-1.html経由でお願いします。

以上です。
 
では、また。。。。
Joe.H
 
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