BiodieseL(バイオディーゼル;BDF)は酸化防止剤の添加が必要と言われています!

いつもBiodiesel(バイオディーゼルBDF)用酸化防止剤を添加されていますか??
 
BDF用添加剤の代表例として、酸化防止剤の他に、流動点降下剤、セタン価向上剤などがあり、広く海外では使われている様です。
 
BDFは植物性であり、特に酸化を受けやすく、また菜種油や大豆油と言った天ぷら油の主要成分は不飽和脂肪酸です。
従って、これら油脂から出来たBDFは、酸化し易いと言われています。
 
要は、不飽和脂肪酸、さらにはポリ(2重結合が2個以上ある)不飽和脂肪酸の割合が多いBDFほど、酸化し易く、従って酸化防止剤の添加が必要となります。従って、大豆油系BDFより、菜種油系の方が、冬季低温対策処理してないものより、処理済BDFの方が、より酸化し易く、酸化防止剤添加がより必要となります。
 
空気中の酸素の攻撃を受け、長期に保管する場合、時間と伴に酸化します。
望ましいのは、保存時は空気を遮断した状態(窒素雰囲気)での保存が望ましいのですが、小規模では現実的ではありません。
一方、保存期間が例え短くとも、温度上昇に伴い、酸化の度合いは急速に強まります。特に、最終BDF製品の乾燥を、減圧下ではなく、常圧高温で(120~130度C、或いはそれ以上)行われている場合は、要注意の様です。
 
酸化するとBDFは腐敗し、いやな臭いがするだけでなく、酸素を仲介役としてBDF分子同士が重合反応し、スラッジなどが生成します。
これらは、フィルターの詰まりや、エンジン内の燃焼を悪くしたり、或いは金属腐食の原因にもなると言われています。
 
この様な状況から、BDFの品質規格(欧州規格EN)でも、規格値が定められています(米国ASTMなし)。
酸化度安定性試験法であるRancimat法テストで、110度Cで6時間以上酸化されないと言うことが規格の下限値ですが、直感的には理解できても、定量的には解りにくい値ではないでしょうか?
 
海外では酸化防止剤は、最もポピュラーな添加剤と言われているもので、従って製品も多く、通販で簡単に購入できます。
一方、BDF市場が小さい為か、日本国内で入手可能なものは少ない様です。
 
天然の酸化防止剤として、ビタミンEが有名ですが、植物油にも本来含まれている成分です。
これだけでは不足と言う事で、追加の添加が必要になってきます。
BDFの酸化防止剤もビタミンE系のものと、別の石油系(トルエンエタノール系など)の混合物とが有るようですが、折角ECOと言うことで、ビタミンE系の下記製品を現在は使用中です。。
 
LANXESS社(ドイツ)のBaynoxと言う白い結晶状粉で、BDF製品に500~1000PPM程度を添加し、混合しています(15kgで2万円程度)。
同社の製品では、この他に大豆油に特化したBaynox-Plusと言う製品、また混合し易い液体タイプなどもあります(日本で入手可能か不明)。
 
但し、使用しているものの、具体的な効果は不明です。
特にエンジン(Common-DieselーSCR(尿素インジェクション))トラブルも発生してないので、それなりの効果はあるはずと思っています。
 
何れの添加剤も、海外製で価格も安くはないのですが、使用量も少ないので、ある種の保険と考えています。
流動点降下剤などなら、直ちに効果の有無は目視できるので、簡単なのですが、。。。
 
また、流動点降下剤と同様に、植物・動物油脂のタイプや混合割合により、ある製品は効果が大とか、殆どないとか、いろいろ比較レポートも沢山あります。
 
では、また。。。
Joe.H
 
追伸)
 上記Blog記事は、一般公開情報です。
 何かコメント、ご意見、及び質問等具体的な相談のある方は、
 下記メール・アドレス宛へ直接ご連絡下さい。
 非公開情報など内容によっては、お答えできない場合や条件付となりますが、
 可能な限り対応させて頂きますので。。。。
 尚、お問い合わせの前、下記を必ず参照ください。
以上