Biodiesel(バイオディーゼル;BDF)のDry-Process(乾式)処理をしました。。。

先日報告(6月17日)の様に、Dry-Process(乾式)の吸着剤を交換して(  http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/4926984.html )、本日はその精製処理を行いました。
 
Dry-Process(乾式)処理前の粗製BDFフィードは、エステル交換反応、脱メタノール、中和工程など処理を終えたものを、更に乾燥・沈降分離後のものです。
 
今回は、処理を始める前に、粗製BDFの石鹸分を測定して見ました。
測定法は、既に説明済の滴定法です( http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/4602097.html )。
 
下記はその結果で、5gのサンプルで、0,01N塩酸溶液0.3g(正しくは、容積でmLを計量します。ここでは、1g=1mLとして計算)と言う測定結果でした。
石鹸分は183PPMとなります。
Dry-Process法は1000PPM以下と言うことですが、これに比べれば、大幅に良い状況の粗製BDFフィードです。
 
メタノールと乾燥工程を完全に実施していることが原因です
これらの処理が完全でないと石鹸分は1500PPM+はあります。
 
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因みに、今回処理後の製品BDFの石鹸分は殆ど0PPMでした。
次の写真の様に、塩酸溶液を加えない状況で、既に石鹸分は無い状況です。
製品規格値(ASTMなど)は、41PPM以下(NaOH触媒使用ケース、KOHでは66PPM)ですので、石鹸分規格値は、問題なしと言えます。
 
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下記の写真は、183PPMの粗製BDFの水による石鹸分テスト結果です。
写真では見難いいのですが、水は白く濁ったりはしてなく、澄んだ状態です。
水洗でも、Dry-Processでも、この水によるテストで、水側が澄んでいるので、石鹸分は無いと判断されている人が多いと思いますが、ご注意を!!石鹸分は128PPMもありますので、。。。。(多分、4~500PPMでも澄んだ状況を示すと思います)
 
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次の写真は、Dry-PProcess処理後のBDF製品の水分の測定結果です。
Dry-Processでは、水分は取れないので、これは、乾燥処理済の粗製BDFフィードの水分状況も同じと考えられます。
 
規格値(ASTMなど)では、ご存知の様に、500PPM(wt。)以下となっていますが、
測定結果では、400PPM弱で、水分は合格です。
BDFは空気中水分を吸収しますので、例え、一端は完全に乾燥した状態ても、空気に触れた状況では、ある程度の水分は含まれてしまいます。
特に、現在のような梅雨で、高温多湿状況では尚更です。
 
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反応転嫁率などの測定も、報告済(6月23日)の簡易テスト( http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/5141989.html )で充分チェック済の粗製BDF処理ですので、多分問題なしと言うことだと思います(See 付録)。
 
今回Dry-Processでは、約135Lの粗製BDFを処理し、約111Lの製品BDFが製品タンクに得られました、
上記の差24Lは、Dry-Process充填塔メディア内に今回貯まっている量(メディア交換した充填塔Hold-Up)です。
 
これで、当分は吸着剤メディアは交換せずに、単に粗製BDFをポンプで流せば終わりと言う状態だと思います。
 
では、また。。
Joe.H
 
付録)
念の為、BDF製品の転化率テストを実施し、品質確認を行いました。
反応転嫁率Test(3+1/3強化版)の結果が下記で、予想どうり全く問題ありません!!
 
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