バイオディーゼル(BDF)のDry-Process(乾式法)は欲しいが、高いので??

バイオディーゼル(BDF)の
Dry-Process(非水法、乾式法)は欲しいが、高いのでは??
と思い、導入を諦めていませんか??
確かに、国内価格は高価な様で、個人では購入をタメラウ場合も多いと思います。
 
今回は、最近では日本でもかなり普及しだしたDry-Process,或いはDry-Washingと呼ばれている非水法、或いは乾式法の話題です
 
特徴は、言うまでも無く、
・処理が早い!
・簡単!
・誰でも失敗なし!
・環境にも優しい!
・価格も安価で購入できる!
等です。
 
水洗法の推進者は、品質云々などと言う意見も有りますが、世界の趨勢はDry-Processです。
コストや品質規格(ASTM,EN)に厳しく、規格に合致してなければ外販できない専業者の殆どは、Dry-Processを最初から使用しているか、水洗法から転換済です。
水洗法も正しく、かつ完全な排水処理を行えば、一つの手法だと思いますが、現実に、どれだけの人が正しく出来ている、のでしょうか?
 
特に、海外は精製法=Dry-Processと言うことで、最近はいちいちDry-Process法と言わない位、普及しています。勿論、個人レベルの少量生産者でも、多少は遅れているものの、Dry-Process法が主流となっています。
 
余談ですが、最近、特に大規模生産者注目の最新技術である固体触媒法(金属酸化物、イオン交換樹脂、酵素)の採用を決定したり、検討しているところも多数あります。
固体触媒法では、精製処理は不要(或いは、簡単に)となる場合も有りますが、アルカリや酸を使う手法では、Dry-Process等の精製処理は、通常必要不可欠です。他にアルカリ分や石鹸分が含まれていない為、高品質グリセリンとして販売も可能となったり、設備費も安価になる(最大で50%減)と言われています。いよいよ、BDF業界も新たな技術の挑戦が求められています。
 
固体触媒法の最新情報は、前回報告しました。どなたか興味があれば、下記を参照ください。
 
今回のDry-Process法は、3~5年前なら挑戦的な新技術だったかもしれませんが、現在は通常手法です。更に乗り遅れると、周回遅れとなります
 
そこで今回は、このDry-Processの価格面を中心とした話題です。
尚、ドル換算は、1$=85円と少し余裕をみて換算してあります。
 
まず、BDFをバッチで100~200L程度製造している方、或いは計画中の方、このクラスの製造者は、6インチ(内径15cm)、高さ54インチ(塔高137cm)程度の小型の塔が有れば、理想的です。
 
塔は、溶接などの技能があれば、ご自身で製作も可能ですが、海外から購入してもそう高くはありません。
下記は1例です。
 
1)塔の価格(15cmx137cm) 516$(44、000円)
塔にイオン交換樹脂を加えたものでも、
2)上記サイズの塔+イオン交換樹脂 669$(57,000円)
程度です。
 
この値段でも予算的に無理な方、1)の製作キットもあります。キャップ、ボルト、ガスケットなど全て部品が揃っていて、必要なのは溶接だけです。
3)塔の製作キット 395$(33,600円)、イオン交換樹脂などは、別と
 
イオン交換樹脂は、いろいろメーカーがありますが、普及品では、1本の塔に充填する量21ポンド(9.5kg)で購入可能です。
4)塔1本分のイオン交換樹脂(9.5kg)152$(13,000円)、一流品でも192$(16,300円)
 
いずれにしても、樹脂でも国内の価格の数分の1程度だと思います。
加えて、海外のタイプはDryタイプで、多く国内で出回っているWetタイプと異なり、メタノール前処理等が不要で、充填、即使えます。
 
実際使うためには、ポンプやバルブ、ホース,圧力計、或いはヒーター等が別と必用です。
定量ポンプ(Metering Pump)や、バルブ、圧力計、ホースなど、全て含まれたキット(組立のみ、溶接は不要)もあります。
 
5)塔1本+樹脂+ポンプ+ホースなど全キット 1295$$(110,000円)
上記は組み立て後、即処理可能で、イオン交換樹脂だと9.5gph(毎時36L処理)可能です。
尚、精製処理剤として、植物繊維系の吸着剤なら、倍の毎時70L程度処理も可能です。
 
6)繊維系吸着処理剤(33ポンド=15kg) 95$(8,000円)
で、約3回分の充填が可能です。
 
イオン交換樹脂だと、標準では、2100ガロン(7900L)程度処理可能です。
吸着力が弱くなれば、メタノール洗浄をすれば、グリセリンなどは除去できます。再度、やや使用可能量は低下しますが、同様に使えます。メタノール洗浄は、12~25回位は行えますので、7900Lの10~20倍は使えることになります。
最終的に、石鹸分などのイオン(ナトリウム、カリウムイオン)が全て付着すれば、通常は新樹脂に換えますが、希望であれば、酸を使って再生も可です。
 
繊維系の吸着剤は1回の充填で3000~5000L程度の処理が出来ますが、再生は出来ませんので、新吸着剤と交換します。
 
それぞれ、特徴がありますが、理想は吸着剤+イオン交換樹脂と言う2本構成です。
この場合は、
7)2本構成+樹脂・吸着剤+ポンプ+ホースなど全て 2290$(195,000円)
このケースなら、小規模製造者なら理想形となります(添付写真)。
100Lバッチなら毎時36Lの処理で、3時間弱で精製可能です。別に静置タンクがあれば、反応と並行処理も出来ます。
他のメーカー製もあります。6インチは右側で、価格は2087$(177,000円)、右側は10インチ(内径25cm)で、処理用は毎時50ガロン(毎時190L)で、価格は7492$(64万円)です。現状は、このメーカー製の6インチ4本構成を自作配管で、3年前から使用していますが(最後の写真)、どちらも大差ありません。
 
 
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更に、大規模・大量処理の要望があれば、大型の塔も既製品が揃っていて、いくら大量処理でも可能です。
 
尚、これでも金額面で厳しいと言う方、価格の安さを求めるなら、あります。
純水製造用の塔を再利用するもので、かつ小型ですが、1万円前後だと思います。
 
それより吸着剤、或いはイオン交換樹脂だけを購入して、ペール缶(18L)や100L程度の容器(例、中型ドラム缶)を使えば、ポンプもホース等も、全て不必用です。
 
この場合は、購入するイオン交換樹脂の量しだいですが、最低5ポンド(2.3kg)で、40$(3400円)から購入可能です(下記写真の樹脂)。
処理前のBDFの品質次第ですが、最初のメタノール洗浄までに2000L位は、多少手作業の処理回数も増え面倒ですが、精製処理可能です。http://turnerbiodiesel.com/yahoo_site_admin/assets/images/DSCF2540.40120031_std.JPG
 
実際、海外からの購入だと、送料+国内消費税なども別途必要ですが、そう高価ではありません。
 
因みに、例えば、最近上記の塔4本+諸々でも航空運賃は6~7万円+消費税1万円程度だったと思います。空港での輸入手続と国内配送をご自分で行えば、他の費用は無料ですが、業者に代行依頼も可能です。
 
今回は、導入を資金的な面でためらっている方向けに、海外から購入すれば安価です!!
と言う例を紹介しました。
ネットで注文と支払をするだけですが、それでも面倒,怖い、英語が。。。と言う方は、相談に応じさせていただきます
当方に直接 ご連絡ください。
 
では、また。。。。
Joe.H
 
追伸)
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