驚異的な高速反応だったマイクロ・バッチのバイオディーゼル(BDF)は、低温特性も驚異的です!!

先日、使用期限切れ菜種油を使い、マイクロ・バッチで、2段反応を行い反応時間は、
5分+5分と言う超高速で、完璧な転化率のバイオディーゼル(BDF)サンプルが製造できた!!
ことは、報告済です(  http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/8479661.html )。
 
確かに、菜種油ベースのバイオディーゼル(BDF)は、冬季時の低温特性が良いことは知られています。
マイナス(-)10℃までOKとか、或いは、マイナス(-)12℃までは使えるとか、巷で言われています。
しかし、文献の目詰り点(CFPP)だと、もう少し高温でマイナス(-)6~8℃程度ですが、。。。。
 
今回、無添加時のテストでも、マイナス(-)8℃程度では、大丈夫でした。
更に、低温でのテストをすれば、良かったのですが、残念ながらしませんでした(製造した残りが、まだ少しあるので、後日確認しますが、。。。)。
 
次に通常の冬季処理を行う前に、ある添加剤を少量(1000PPMマイナス)だけ加えて
どの程度で固化するのか試し始めたところですが、。。。。
 
結果は、極めて良好で、幾ら冷やしても、なかなか固化してくれません
 
記は、冷やす前の状態です。
続いての写真は、冷凍庫で、順次冷やした状態です。
 
先ずは、マイナス(-)13.5℃です。勿論、さらさらで問題なしでしたので、
 
その後,一晩置いた後の状態が、マイナス(-)18.8℃でした。
この冷凍庫は、この程度の低温が限界の様です。
イメージ 1イメージ 2イメージ 3
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
これ以上は、もはやあまり温度低下しそうも無いので、更に低温となる別(新)冷凍庫に入れて、
更に低温での状況を確認しているのが、下記写真です。
 
 
多少、見ずらいかも知れませんが、現在はマイナス(-)34.4でした。
尚、元の写真が少し暗くて、温度計部が見難いので、添付写真は、明るさを少し補正しています。
 
特に、固化や沈殿状態は確認できていませんが、もう少し時間を置いた後に、確認が必要かも知れません。
 
但し、いずれにしても、マイナス(-)34.4℃でも、固化しないのは脅威的です
 
イメージ 5
まだ、目視見では流動点(PP)には、明らかに達していない様です。
 
目詰り点(CFPP)も、まだの状態だと思います。。。
曇り点(CP)は、良くわかりません、容器の関係から、目視しにくいので、。。。
 
正確なデータは、正規の測定が必要ですので、断定はできませんが、。。。
 
たった1000PPMの極く少量の添加剤の投入だけで、北海道などの極寒時用でも、使えるか??と思える状態です。この結果では、わざわざ冬季処理も必要ないのでは?
とも言えそうです。
尚、次の写真は、冷凍庫から、出した直後の外形です。見難いのですが、容器は霜でいっぱいです。
イメージ 4
 
反応が完璧だったことが、原因でしょうか???
そんなことは、考え難いと思います。
添加剤が素晴らしい???
。。。。かも知れません。
他の原因も見当たらないので、。。。
 
この結果は、菜種の期限切れ未使用油ベースのバイオディーゼル(BDF)ですので、
同じ菜種でも、使用済油では同じ様な結果が得られるか、。。。。。。。現状不明です。
それに、使用済の100%菜種油も手元にありませんので、。。。。
現状は、確認できません。
それに、期限切れ菜種だけで、バイオディ-ゼル(BDF)を作る可能性も、ありません(菜種油の製油会社でも、倒産すれば可能性もあり。。。??)。
 
或いは、地域ECO活動、村おこし活動などで、菜種を実際耕作し、それを使用し、更に回収している北海道や東北などの一部地域では、100%使用済菜種ベースのBDFを製造することも、可能性もありかも知れません。
 
皆さんも、マイクロ・バッチで超高速反応、高反応転化率バイオディーゼル(BDF)で、冷凍冬季対応テストをされたら、どうでしょうか??菜種油の使用済が有れば、なお更ですが、。。
 
既に紹介した冬季処理法を行えば( http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/3879043.html )
更に冬季特性は必ずより改善すると思います。
 
今回は、マイクロ・バッチで製造した超高速反応のバイオディーゼルの冷凍テストの中間報告でした。
その後の状況は、又別途。。。。
 
では、また。。。。。
Joe.H
 
 
追伸)
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2) 更に、1昼夜於いた今朝の状況です。イメージ 6
写真の様に、マイナス(-)35.6~35.8℃と、-35度C越えですが、状況は昨日と同じ様な状況です。
ほぼ、これ以下の低温は、使用中の冷凍庫の低温限界の様です。
菜種って、自然の冬季処理装置ですね!!やはり、何万年も、或いは、それ以上の年月、北方の厳しい大自然の中で、生き延びてきた結果、DNAに寒さの防御対策が備わっているのでしょうか??
 
3) 更に、次の日まで冷凍庫においておいたものが、次の写真で、マイナス(-)38.2℃でした。
 イメージ 7でも、そろそろ、さすがに限界でしょうか??
 
 
付録)
今回は菜種油ベースの話題でしたが、植物油にしても、動物油にしても、それぞれの生物が生きて行くのに最適な油脂構成(固まりにくさ、飽和、不飽和脂肪酸構成)をしています。
 
まず植物油を考えて見ましょう。
例えば、米油、大豆油、菜種を考えると、
これらの植物は、最も北方で育つのが菜種、南方、温暖性食物がで、中間が大豆です。
従って、菜種は、寒さに耐える(固化しない)様に、不飽和脂肪酸が多いのです。
加えて、寒い冬を越す作物です。
不飽和度でも、2個持ったリノレン酸、3個持ったリノレイン酸を多量に含んでいます。
 
米油が、このなかでは最も固化しやすく、不飽和脂肪酸の割合は、少なくなります。
は、元々亜熱帯が原産の植物で、徐々に北上し日本へ、更に今では、北海道でも作られる植物(作物)です。
ジャトロファも、亜熱帯植物で、従って、米油と類似の脂肪酸構成であり、類似の固化温度だと言われています。
 
更に、赤道近くの熱帯で取れるパーム油などは、不飽和脂肪酸が少なく、飽和脂肪酸割合が多くあることは、
ご存知だと思います。
人は、パーム油は固まりやすい、時に文句をと言いますが、パーム(椰子)に言わせれば、彼らの生育環境では、それが最適で固まることは無いということです。
 
大豆は、これらの中間地域で生育しますし、春から夏に掛けて生育して、米と同じく冬は超す必要がありません
 
魚類でも、同様です。
深海魚の油脂は、不飽和脂肪酸が多く、固まり難い構成です。
それは、深海ほど水温が低いので、自分の体を守る為に、自然とそうなっているのだと思います。
南方系の魚と、北方系の魚でも、比較すると同じことが、多分言えると思います。
 
動物(哺乳類)や鳥類でも、同じことが言えそうです。
多分北から来る鴨と南の鳥ペリカンの油脂を比較すれば、多分、鴨の油の方が固まり難いと思います。
不謹慎ですが、仮定上の話ですが、
南極のペンギンや北極の白熊の油でBDFを作れば、南極でも、北極でも、究極の100%BDFで問題なかも知れませんね。。。。例外はあるかどうか,不明ですが、。。。。
 
以上