尿素法によるバイオディーゼル(BDF)の冬季処理法のQ&Aです!!
某BDF製造者からメールで質問があり、返事をだしました。
それを基に、多少追加説明を加えた記事を紹介します。
主なご質問事項は下記でした。
質問ーA, 冬季処理は尿素を使っての処理と理解していいのでしょうか?安価な肥料を使って、簡単なようではありますが。
回答: はい、安価な肥料で可能です。JAなら20Kgか25Kgで、1000円一寸で買えます。
但し、上記Blog記事でも、書いて有る様に、BDF製品と同じ量から、数倍と言う大量のメタノールなどを使います。
1)冬季処理により、どの程度の温度まで固化しないBDF製品が必要か?
2)元のBDFがどの程度の冬季特性を持ったものか?、。。
などにより、変わります。
メタノールを回収しないと、コスト的に成り立ちません。
少量をテスト的に製造する場合は、別ですが。。。
それに、メタノールは猛毒です。
例え、メタノールを回収しない場合でも、BDFの水洗法の様に、排水処理が必要です。
この処理をしなくて、下水に流してしまうなら簡単です(法律違反ですが、。。)。
従って、製造コストの観点からも、公害防止の立場からも、
ビジネスで冬季処理BDFを製造する場合は、特に、これらを回収、再利用が必要不可欠です。
結論的には、零細、小規模では無理だと思います。
よって、方法自体は簡単ですが、回収設備などから、
更に深く現状では、私は検討、研究はしていません。
尿素法は、幾つかの冬季処理法の単に一つの製造手法で、
このBlogで紹介済のケースでも、下記の冬季処理法が有ります。
こちらの方が、設備費用や難易度などを考え合わせると、小規模ではお勧めです。
尚、冬季対応処理法の概要については、
http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/3879043.html (厳寒用の冬季処理法)
http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/3879043.html (厳寒用の冬季処理法)
http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/8227723.html (Winterization法)
等が、お勧めです。
また流動点降下剤、添加剤の処理については、
http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/5832251.html (流動点降下剤の選択、最適化の効果)
http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/8607637.html (菜種油ベースの冬季処理結果)
等を参照下さい。これらが適用できれば、なお更簡単です。
その他、自分で反応させ実験したことは、ありませんが、
等があります。
質問ーB, 反応で、夏季用と冬季用とわかれたならば、冬季用だけ必要な場合はどうするのでしょうか?夏季用を再処理することはできるのですか?
回答:夏用は、飽和脂肪酸が濃縮されたBDFです。
いわば、ラードや椰子油で製造したBDFの様な燃料です。
但し、その固化し易さの程度は、冬季使用のBDFの要求温度にもよりますが、。。。
もっと固まりやすいBDFでとなる場合もありえます。
また、元のBDFの冬季特性や必要とする冬季処理要求温度によって、その量も変わりますので。。。。
その冬季使用の要求温度に応じ、また冬季でも、その時期によって要求温度は変われば、それに合せた最適化をすれば、所謂、夏用BDF量を少なく出来ます。
従って、夏用BDFの使道は、
1)気温(実際は、1日の最低気温が10~15℃以上程度の季節)が高い時期まで保管して、
使うか(石油精製会社の軽油や、ガソリン製造も類似な考えで製造しています)、
温度が高い室内で動作するディーゼルエンジン用やボイラー用燃料等としての使用になります。
この手法では、いくら再処理しても、化学的な分子構造を変えている訳ではないので、
冬季物性は変わりません。
最処理法として、オゾン処理などを行えば、分子構造を変えてしまいますので、ある程度の温度低下も可能だと思います。
質問ーC, 我々にもできるでしょうか?
回答: どなたでも、それなりの努力と熱意は必要ですが、製造はできると思います。
前述の別の方法でも、可能ですので、。。。製造上は問題はありません。
勿論、その場合は、コンサルティング契約や、秘密保持契約に合意できたらと言う
前提条件になります。
余り、直接的な効果は期待できませんが、
Blog上の情報開示は、100%公開、再利用可能まです。
それなりの知識や努力をされれば、きわめて重要な情報だと自負しています。
または、問題解決のきっかけにはなると思います。
他のBlog類には、これら情報は掲示されていないばかりか、
知られて無い情報も多いのでは??
とも思いますので。。。。
質問ーD、いつか近いうちに一度見せていただきたいです。
回答; 勿論可能ですが、何を見られたいのでしょうか??
申し訳ないのですが、単なる見学者は、過去もあまり受け入れてないのですが、。。。
見学して、一般説明を聞かれても、具体的には余り役立ちません。
何か、具体的に必要性が、相互で合意できれば、可能ですが。。。。。。
因みに、当方も、他のBDF製造所を見学したことは、少なくとも、これまでありません。
今後もないと思います。特に、国内の製造所は、まったく興味の対象外です。
一般論ですが、あちこち、数多くの製造所、現場などを見学したり、
或いは、講習会、講演会などに参加したり、。。。などなど何回しても、
それだけ比例して、一般的な情報、知識などは豊富になるものの
この様な情報だけでは、殆ど現実問題の解決手段には、役立たないと思います。
例えば、特許情報もそうですが、くどいほど書かれていますが、
公開情報だけでは決定的に重要な製造ノウハウ等は、意識的か、無意識かは不明ですが、
これらが欠けていて、限界があります。
ご自身で汗水流して、時間をかけ実験、失敗、再検討をされるか、
急ぐのであれば、きちんと正規の相談やコンサルティングを受けることが、
結局は急げば廻れでは、ないでしょうか???
等と言う内容でした。
ご参考までに、。。
Joe.H
追伸)
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