各種バイオマス・ガス化装置の国内代理店契約とその販売開始について!!!
本Blogの記事更新も久しぶりです。
また、電力の固定価格買取制度(FIT)の制定発足から、2年+が経過し、怒涛の様に、ソーラー設備の申請が増え、最近電力会社が買取を中止したり、制限をしているのは、ご存知だと思います。
日本人の特徴であり、欠点でもある『皆で渡れば怖くない』スタイルでソーラー発電に一極集中した結果であり、当然の結果です。
但し、FIT制度はソーラー発電だけではありません。バイオマス発電、バイオガス発電、水力,地熱発電等もあります。これらは、今後も推進される分野だと思われます。特に、バイオマス発電,バイオガス発電は、今後とも必要不可欠だと思われます。
ソーラー発電,風力発電の様に、お天気次第,風任せではなく、何より安定的に電力供給が可能です。
この様な状況から、取りあえずバイオマス発電に最近は注力しています。条件次第ではバイオガス発電もあるのですが、そこまで手が回らないのが現状です。更に、BDFもあるのですが、少なくとも発電事業では採算が取れないので、ビジネス化は不可能です。 植物油の直接利用(生焚き)でも、採算はかなり苦しいと思われます。
そこで、バイオマス発電ですが、今から装置を新規開発するには,残された生命の限界から、100%無理です。
加えて国内バイオマス関連ガス化装置は、まだ殆どビジネス化可能なレベルでは無い様に思われます。それに価格です。
この結果、国内顧客向け導入は海外製品を輸入して、顧客導入することを考えています。
その為には、国内輸入代理店になることが、当面必要です。これにより、国内顧客に安心して使って頂けると考えています。
現在幾つかの海外バイオマスガス化装置メーカーと代理店契約を締結しつつありますので、それらの製品を
紹介します。
いずれも、国内代理店は、まだ無い製品です。小型から、中型,そして大型まで揃えつつあります。
小型から大型までガス化装置の総合化を目指しています。
興味があれば、お問い合わせ下さい。
1) 小型バイオマス・ガス化装置(20KW)
このBlogsでも、2年以上前から注目し、情報公開してきた米国ALL Power Labs社の製品です。
現状は、同社の第二世代の製品(PP20)が主力で、最近やや高級型(PC20)も製品化されています。
前者は20KWタイプ(但し、連続運転は18KW程度)、後者は廃ガス処理、低騒音タイプで、最近、EU向けに出荷開始されだしました。国内向出荷は平成27年年4月以降の予定ですが、注文は受付可能です。
同社には、他に100KWタイプもありますが、まだ販売計画は未確定です。
下記が主力製品の20KWタイプのPP20です。
国内の代理店契約に加えて、デモ機も兼ねて、関係仲間で購入契約を締結済みです。
2~3ヶ月後に、平成27年3月中に、国内でも公開できそうです。
また装置デモ、教育、保守体制も確立できる様にしたいと考えています。
更に、本機の他に、複数台(2~3台)を連結して、小規模ながら電力販売できる設備を導入すべく、関係者と調整しています。
この場合、各ガス化装置の発電機間で周波数サイクル、電圧の調整が必要であり、この制御機器を追加します。
これらを5~6台並列連結すれば、最小商業規模の100KW程度の発電が簡単に実現できます。
並列に複数台設置しても、価格的には、充分競争力のある価格になると思われます。加えて、殆ど自動化ですので、人工も余りかかりません。それより、危険分散、信頼性向上のメリットの方が大であると考えています。
国内販売価格は、未定・非公開ですが、恐らく国内製品の3分の1から5分の1程度だと思われます。
また、同社はアジアでの製造も考慮中で、この場合、更に価格低下の見込です。
高級型タイプ(PC20)も、開発済・出荷開始中(当面、EU諸国向け限定)ですが、PP20に比べてやや本体は高価となっています。
2)中型バイオマス・ガス化装置(300‐350KW)
現状、興味がある分野は、
+合成ガス中のH2,CO,CO2をメタン(CH4)への合成転換(高エネルギー化)
+水素ガス製造装置(低エネルギーで水を分解)
+エマルジョン燃料化技術(電磁波利用)
。。。等です。
この本ガス化装置を含めて、全製品、新規開発技術も含めて提携・代理店規約を進めています。
ガス化方式は、通常のダウンドラフト型のガス化炉ですが、特徴はすべてステンレス製であり、ガス精製もドライ方式で、排水等がないと言う優れものです。
発電規模で、1台当たりの能力は300ー350KWですが、連結すれば300,600、。。。2MW,3MW程度までの中規模発電所向けの製品です。
ガス化装置の写真が下記で,装置組み立て風景です。
どの様なガスエンジン発電機でも使用できますが、彼らはCummings社のガスエンジン(500KWタイプ)を使用しています。
全てステンレス製ですので、2年間の保証付きで、通常20~25年は使用可能だと言っています。
価格は、ガス化装置(ガスエンジン・発電機は別途)の現地価格、80万ドル(8800万円@現状為替レート)程度ですので、1KW当たり23-26万円程度です。
3)大型バイオマス・ガス化装置(3MW+)、その1
本メーカー名(米国,フロリダ州)は一般向け非公開です。必要なら、身元を明らかにして、下記メールでお問い合わせください。
今まで、殆どのメーカー名を公表して来たのですが、このBlogを見て、当方に連絡なしで、先方と直接交渉する人々も,時に見受けられるからです。
この装置の最大の特徴は、高熱効率であり、分解ガス化炉のエネルギー効率は93-94%もあります。
勿論、原材料にもよりますが、この様な高熱効率の分解炉は、他には,殆ど存在しません。
分解炉用バーナーとその制御技術(特許)も特徴であり、高熱効率が実現出来ている一つの理由です。
合成ガス【分解ガス】熱エネルギーも、原料により変わりますが、5000~8000Kcal/Nm3もあります。
高熱エネルギーの理由は、ガス中に、水素、一酸化炭素(CO)に比べ、高エネルギー成分のメタン、エタン等が多く含まれているからです。
具体的な、プロジェクトがあれば、個々にお問い合わせ下さい。
現状は、少なくともメーカー名は非公開扱いです。
国内本体価格は、1基3億円(+)程度を予定しています。
最低の3000KW発電でも、ガス化装置本体(ガスエンジン・発電機は別途)は、1KW当たり10万円となり、この価格の製品は、恐らく中国製,インド製でも無いと思います。
仮に8000KW(石炭等ガス化)なら、1KW当たり3.75万円となります。
前述の様に、小型のAll1 Power LabsのPP20でも、ガスエンジン発電機も含まれますが、1KW当たり20万円はします。
4)大型バイオマス・ガス化装置(100KW‐5MW),その2
私が最近最も注目しているガス化(発電)製装置は、下記です。
半流動循環層機能付アップ・ドラフト型ガス化装置(Semi-Fluidized Circulating Bed Up-Draft Gasifier) と呼んでいる高性能ガス化分解装置です。
大型ガス化装置、他にも世界には魅力的な製品が各種あり、まだ正式契約はできていませんが、近々に
国内代理店及びOEM先の契約を行う予定です。現在、詳細、条件、代理店条件等を詰めています。
一見すると、この装置、単なるDown-Draft型ガス化装置の様に見えますが、流動層型機能付で、実は強力なガス化装置で、加えて排熱回収蒸気分解機能付で、現在最も注目している装置の一つです。
装置メーカーは、こちらも一般非公開です。
主な特徴は、下記です。
・ガス化発電装置シリーズ化済
現状、一系列で100KW-5MWまで各種モデルがあります。
これ以上の規模は、並列接続するなら、更に、20~50MW程度の大型化も可能です。
5MWが最大モデルとしてる理由は、単に輸送上の問題です。これ以上だと、道路輸送が難しくなります。
・ガス化装置の熱効率の高さ、最高90%(+)
これほど、高熱効率のガス化装置は、他に知りません。3)の装置と同様の高熱効率です。
この秘密は、ガス化装置自身の熱で蒸気を発生し、それをガス化炉自身で分解用に使っていることです。
勿論、蒸気と混合して投入する空気も予熱(200℃+)されています。
蒸気を使う装置は、大型装置では特別珍しいものではありませんが、通常は別ボイラーで蒸気を発生させています。 秘密は、他にその反応温度と反応装置の構造!?。。です。
・合成ガス・エネルギー2000‐2500Kcal/Nm3(+)
通常のガス化装置の合成ガスエネルギーは600~1300Kcal/Nm3程度です。
高温熱分解・高濃度水素ガス化プラント装置でも、普通2000Kcal/Nm3程度ですから、これを超えます。
最も、前述のその1で紹介済装置の熱分解ガス・エネルギーは、例外で5000~8000Kca/Nm3以上ありますが。。。
空気遮断型の間接熱分解方式(N2分を含まず)だからです。
・Tar成分濃度ゼロ(0.006mg/Nm3)
ゼロは嘘ですが、極めて低濃度で、Tar分ゼロ(分析限界)です。
これ程低い合成ガス装置の存在は、他にないと思います。
但し、ガス化装置本体はTar成分は副生しますが、精製装置で完全に除去しています。
除去されたTar留分は、原料に散布再分解利用、或いは(ボイラー)燃料として販売、または自己使用できます。
ガスの精製装置で処理した後のTar留分は、普通はかなり苦労しても,最低値25~50mg/Nm3程度残ります。
従って、多くのガスエンジンメーカーの仕様も、これらの数値に上限が決められています。
精製装置でも、本装置は数多くの特徴(ESP,保守不要の湿式静電処理)を持つた装置です。
・天然ガスエンジン使用可能
Tarを含まないない為、また高エネルギー量ガスが得られる為、天然ガスエンジンがマイナー調整で使えています。
事実、この会社は英国のロールス・ロイス系の天然ガスエンジン発電機(独製,下記添付写真)を標準として推奨しています。本装置ガスで、1基当たり1600KWの発電ができるタイプまで各種モデル(天然ガスなら2000KW)がそろっています。発電効率37~38%(+)程度と、合成ガス用としては優れています。
ガス化燃料の種類やエネルギー値により変わりますが、
乾燥した木材チップ(20MJ/Kg)なら、1kg当たり1.8~2.0 KWh近くも発電ができます。
例えば、1kgで1KWh発電できる装置に比べて、原料の量,購入費が半額近くとなります。
有価でバイオバス原料を購入し発電ビジネスを行う場合、この差は極めて大です。
通常、バイオマス発電は、原料費が発電経費の60~70%を占めます。
因みに、1)のAPL社の製品(PP20)は、1kg当たり0.83KW程度です。
尚、天然ガスエンジンでは、やはり不安、ドイツ製では価格が高い??、もっと安価な製品を。。。
と言うことであれば、下記がお薦めです。
本高性能ガス化装置とバイオマス専用ガスエンジン発電機と組み合わせれば、価格も安価、高信頼性の組み合わせとなります。
勿論、他に適当なガスエンジンがあれば、それでも構いません。
・導入・稼働実績も多く、低価格
すでに米国等数基の商業化プラントが稼働しています。
最も重要な価格ですが、ガス化装置としてはかなりお買い得な価格設定です。
・MSW~バイオマス、何でも原料化可能
殆ど全てのバイオマス、MSW廃棄物が原料利用・処理可能です。
最近の大型装置は、廃棄物(MSW,RDF,RPF等)が処理できない装置は、この業界でビジネスはできません。
当然と言えば、当然ですが、この分野こそ、ガス化装置が最も生かされる分野です。
加えて、最近の仕様変更,改良によりチップ化,ブリケット化も不要で、そのまま投入できる様になりました。
・省電力設計、静かです!!
稼働運転中も音は殆どしません。理由は可動部が殆ど無いことから,自己消費電力も少なくなっています(10~15KW/MW)程度です。
・完全なクローズドシステム
ガス化炉からの出力は、製品である合成ガス、それに廃棄物として灰(アッシュ)のみ。使用する水も循環再使用。ほぼ完全なクローズ(閉鎖系)システムです。
従って、排気ガス、排水等は生じないシステムとなっています。
・同一技術アーキテクチャーで広範なプラント能力の提供
本ガス化装置の代表的な設備能力は、大型ガス化装置1MW(合成ガス発生量2.5ギガ‐Cal/hr),2MW(5G-Cal/hr),3.2MW、,4.8MW(12ギガーCal/hr),製品ですが、同アーキテクチャー技術で、中型ガス化装置も提供できます。
例えば、100KW(250メガCal/hr),200KW(500メガ),300KW(750メガ),500KW(1.25ギガCal/hr)タイプです。
この様に、100KWから5000KW近くまで,同じガス化アーキテクチャー方式で,販売提供できる製品は、他には見当たりません。
同じ方式ですので、同じエネルギーの合成ガスがを生産できます。異なるのは、ガス化装置規模に応じた合成ガス量だけです。
5)その他ガス化装置、燃料電池発電設備(代理店検討中大型装置)
大型ガス化装置、他にも世界には魅力的な製品が各種あり、国内代理店の可能性とタイミングを検討・探索中です。
1例として、下記のSierra Energyです。
先日、同社を訪問して来ました。ガス化技術、ガス化装置本体は、極めて優れたものと言えますが、課題は、ガス化に純酸素と蒸気の投入が必要な点です。
蒸気はともかく、純酸素の製造に必要な装置の低コスト化がキーと言えます。
バイオマスのガス化と言うより、MSWの様な都市,産業廃棄物のガス化なら、充分採算に乗ると思われ、これらの具体的な顧客があれば、顧客の希望で、本プロセスの採用と代理店化、国内展開も視野に入れたいと思っています。
他の大型装置では、2筒式流動層ガス化装置(米国、カルフォルニアの某メーカー、交渉中)、低温プラズマガス化装置、マイクロ波プラズマガス化装置(米、某メーカー),液(軽油)化装置(ドイツ、AlphaKAT,米某メーカー)等を考慮中ですが、最大の課題はその装置価格の高さです。
技術的な興味は大ですが、発電ビジネスでは採算的に苦しくなります。
一方、上記の諸設備は、現地価格でも、60-90億円,或いは100億円以上もします。
1KW当たり30万円から45万円です。装置によっては更に高価なものも存在します。
国内価格は、その1.2-1.3倍に少なくともなります。
更に、より高効率の燃料電池(Fuel Cell)発電へと言う話題もあります。
この燃料電池を使う発電事業、特に米国、お隣の韓国などで商業設備が既に稼働しています。
20MW-59MWと言う設置例もあり、技術的にも使用可能ですが、エネルギー効率の高さ以外にも、低音、低振動と言う特徴もあります。
米国Fuel Cell Energy社の製品で、2.8MWモジュールを複数台導入する方式です.
上記2.8MWモジュール21セット導入で58.8MWの発電所本年4月から稼働中です。
但し、課題はその価格です。とても,補助金なしでは採算がとれません。
因みに、米国Bloom Energy社燃料電池発電設備、1000KW当たり10‐15億円とのことです。
従って、1KW当たりの価格は、100‐150万円となります。
国内でも、小規模なものが、九州ソフトバンク系ビルと慶応大に導入されています。
この価格の1桁低価格,即ち1KW当たり10-15万円の燃料電池もいずれ米国ベンチャー企業から販売されようとしています。この価格なら、ガス化・ガスエンジン発電より、有利となりますので、大いに普及すると思われます。
但し、燃料電池の原料は、水素の他、メタン等ですので、非再生可能エネルギーの天然ガス等でなく、再生可能エネルギーのバイオマス燃料を使う事を前提とするなら、やはりガス組成として純メタン.水素が得られるガス化装置、或いは水を分解する水素ガス発生装置が必要となる筈です。
ここでも、前述2)の新技術(ガス化純メタン化、水素製造)が注目されます。
。。。と言うことで、今回は,現在進行中のバイオマス装置の輸入代理店の諸ガス化分解装置について紹介しました。
但し、ガス化・液化関連装置、現状も、今後もいろいろメーカーが出現します。
直接、海外メーカー製を導入されるのも一案、又,能力と時間・資金があれば、自社開発も一案です。
追伸)2017.01.10
上記の記事の製品も扱っていますが、加えて、下記は、最新の代理店契約済のバイオマス発電関連装置です。そのBlog記事は下記を参照下さい。 顧客の状況により超大型から中小設備まで提供まで提供できます。
先ず、本来の本格派売電ビジネスは、
です。他に、
3)小型LiPROガス化発電装置は、主にバイオマスガス化発電の啓蒙活動の一環です。従って、可能なかぎり低価格設定での紹介販売に努めています 但し、小売電派向けに、バイオマス・ガス化発電機(LiPRO/HKW50)も、分散型、地域密着型の本格的な小型機(50KW)として普及する!!? かもしれません。
4)同じ小型、低圧発電なら、コンテナ搭載小型メタン発酵設備も、欧米では注目されだしています。
特に、水分の多い、家畜の糞尿、食品残差、農業残差等を使い、微生物の力を使いメタンガスを発生させガスエンジン発電を行うことも比較的簡単に可能です。全てAll-in-Oneで、コンテナー内に納まっています。興味があれば、下記を参照下さい。
5)バイオマス・ガス化発電なら、このホームぺジをご覧ください!!!
追伸ーEnd)
では、また。。。。。
Joe.H
追伸)
上記Blog記事は、一般公開情報です。
何かコメント、ご意見、及び質問等具体的な相談のある方は、
ご本人氏名、連絡先電話番号等を添えて、下記メール・アドレス宛へ直接ご連絡下さい。
非公開情報など内容によっては、お答えできない場合や条件付となりますが、
可能な限り対応させて頂きますので。。。。
以上