(超)高効率のバイオマスガス化装置(750KW)の新たな実例紹介(1)です!!

  今回は注目の(超)高効率バイオマスガス化発電装置の例の概要紹介です。

 日々の情報探索・研究(Info. Search & Research)と接触( Contact)をしていると、この分野で開発中の最新技術、或いは商業化された優れたガス化製品が、既に取り扱い中(INSER,FPT,UG,LiPRO,APL)の5タイプガス化発電装置http://www.biofuels.co.jp/page2.html )に加え、未だ国内販売店も、紹介もされていない優れたガス化発電装置は数多くあります。そこで、現在、代理店契約準備・調整中です。

装置の評価と選択のポイントは、機能性、効率性、そして価格のバランス(機能性能価格比)です。技術的、機能的にに面白いもの、発電効率も優れたガス化発電製品は幾つもあります。

しかし、どんなに高性能でも、採算性が得られないと思われる高価格製品は選びませんし、興味もなく、人にご紹介も、顧客からのメーカー・機種指定以外は通常しない様にしています。

顧客に紹介する基準、或いは国内販売代理店として重視ている製品は、この基準に全て合致するガス化発電装置製品群です!!

 この様な観点から、今回の紹介製品も最注目の新規(超)高効率ガス化発電プラントです。
現在導入を検討中の皆様にとって採算的にも納まる(と思われる)製品の概要紹介をします!!

 尚、国内ではこの様な高効率のガス化発電の例は、他の遥かに高額装置でも、100%存在しないと思います。 
実例があれば、是非教えて下さい!!

多段ガス化方式(750KW)の例

 このA-Tec社製品の特徴は、既に何回か本Blog(3)で紹介済のLiPRO(50KW)の様な多段法(3-Step)を採用したガス化炉であり、LiPRO、INSER( 500KW )の様なタール処理不要(No-Tar,Tar-Free)、高効率装置です。

 次のプロセス・フローに示す様に、乾燥機(Dryer)付で、水分40~50%程度の原料チップをそのまま、ガス化し発電が可能です。

乾燥機はガスエンジン排熱を使う処は通常方式ですが、組込一体化された装置となっています。乾燥処理に続き、熱分解(Pyrolysis)、ガス化(Oxidation)、そして還元(Reduction)部へと続きます。

 図では、熱分解部とガス化・還元部がLiPRO ( https://joeh.hatenablog.com/entry/21617614 )の様に、物理的分離した多段法(3段法、LiPROも3段法)+空気投入・燃焼2ヶ所(Twin-Fire法)の様になっています。同じ3段法、Twin-Fire技術ですので、LiPROの兄貴分のガス化装置と同じコンセプトの高効率設計のガス化炉と言えます。
但し、後で説明の様にガス化炉の外観は一体化されています。

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次に、先ずガス化炉本体ですが、下記の様にガス化炉は一体化されています。ガス化炉内部の図は、特許の関係もあり詳細図は省略しますが、超概略図は下記です。

 空気取り入れ2ヶ所(Twin-Fire)と上段の熱分解炉部と下段のガス化・還元部の内部構造が図の様に独立した3段法(Three-Stage)となつています(注、下記の図は、Two-Stage,2段法と記述されていますが、最新型はThree-Stag、・3段法とメーカーは述べています)。
 この構造により、小型LiPRO(50KW), 中型INSER(500KW)と同じようにNO-Tar/Tar-Free合成ガスを確実に、効率的に製造できます。
理由は判ると思います!

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LiPRO,INSERのガス化炉と多くの類似点があります。

尚、LiPROガス化は、下記ガス化の(4)LiPROを、INSERは下記の(1)INSERの項を参照下さい。

これらのガス化炉は、何れも共通ですが 如何にして、熱分解とガス化部とを一体化して考え、タール分を発生させない(Tar-Free/NO-Tar)かを工夫しています。
 余談ですが、他社製でも、タール分の発生させないガス化方式は実在しますが、何れも高温ガス(熱回収難)・高水素濃度(40~60%)となり、装置信頼性・保守難、ガスエンジン選定・安定性等で苦労大となっている模様です。
 片や本ガス化炉の合成ガス(Syngas)成分は、H2(20~25%)、CO(15~30%)、CO2(5~15%),CH4(1~3%)、N2(40~50%)で、熱量5.5~6.5MJ/Nm3@LHVと極く普通のガス性状でし、高温合成ガスの熱回収は熱分解炉部で相互熱交換し、温度低下させた後に、初めてガス炉系外に出る方式です。

 次のプロセス・フロー図が全体図です。最初のフロー図をより現実の構成器機をイメージした図となっています。

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 次に、このガス化炉の簡単な熱・物質・発電収率を下記にしまします。
 
各数値は見難いと思いますが、メーカーでは、対原料に対する発電効率グロス)32%を最低保証(更に効率の~34%程度迄しています。
 今後とも1MW~2MW規模のガス化・エンジン発電(単純サイクル)では、ほゞ上限値近くの効率値です。

一般的に他の方式に比べ、発電効率の優れるガス化方式ですが、通常、2MW程度以下の装置では、グロスで25%~28%程度で、30%を超える装置は殆ど皆無です

この例では、冷ガス化効率(A)は、原料エネルギー(水分40%)(B) と 合成ガスエネルギー(C)から
A = C/B =2060kW / 2306KW = 89.33%
冷ガス化効率が90%近い装置は極めて少ないと思います。

更に、合成ガスエネルギー(C)、グロス発電量(D)により、ガスエンジン・発電機効率(E)が、次式からえられます。
E = D/C =750KW / 2060KW =36.41%

最終的に、対原料エネルギー(B)に対するグロス発電量(D)効率(F)は、下記となります。
F =D/B = AxE = C/B x D/C = 89.33% x 36.41% = 32.53%

尚、水分を多く含んだ乾燥機用の使用電力を含め、装置全体の自己消費電力(G)は、グロス発電量(D)の最大値12%と仮定している為、ネット発電効率(G)は最終的に下記となります。

G = F x (100%-12%)=32.53%x88%=28.62%
 
上記の効率値はネット発電効率値です。

 通常、この効率値は、極めて高効率装置のグロス発電効率でも、やっと得られるか、どうかと言うデータです。

 最も、この装置のガス化設備では、合成ガス/バイオガスに欧米で最も実績のある旧GE(現INNIO)イエンバッハ(Jenbacher)の( https://www.innio.com/en/products/jenbacher/type-4 )ガスエンジン発電機(J420)が標準仕様で組み込まれて、最適化されていることから、ガスエンジン発電量が特に多く、効率的になっています。
尚、本機も直接・並行輸入ですから、そんなに高価ではない様です。

ここで、中速型Ziboエンジン発電機(600rpm)と組み合わせの場合、上記エンジン発電効率(E)は、E=32.71%ですので、このガス化炉と組み合わせると、下記の計算からグロス発電効率(F)は29.22%となります。
ある情報では、発電効率(E)を~36%へアップする計画もある様です。

ロス発電効率(F)=AxE=89.33x32.71=29.22%
 
尚、このネツト発電効率は、仮に原料チップの水分が少なければ、更に効率アップします。
 
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現状、この装置はEUで4例があります。何れも(廃)木質チップ原料(ペレットも当然可)です。バイオ・コールも、10~20%程度なら試験済ですが、それ以上、或いは他種原料は試験・評価が新たに必要です。

最大構成の例は、単体750KW、4基並列構成の3MWの例です。
国内の導入の場合、高圧接続最大限度の多くは2MW規模(未満)が多いと思われます。この場合、2MW規模なら750KW、3基並列構成(2.25MW)を、2MW稼働の余裕運転が考えられます。 
 それ以外の設備投資効率の優れた組み合わせなら、1.5MW(750KWx2基)、1MW(750KWx1基)等の組み合わせもあります。尚、全ての機器類の設計値は850KWとなっていますので、2基構成でも~1.7MW迄、発電可能かもしれません。

 更に、既に検討済ですが、空気濃度をPSA(Pressure Swing Adsorption)等で高めれば、更に1基の能力を比較的簡単に1MWへとアップグレードできます。この場合、2基で2MW発電可能です。合成ガスの濃度は、窒素(N2)分濃度が減少し、他のガス類は、この分ほぼ同じ割合で、水素、一酸化炭素等の濃度がアップします。

最後に、概算の採算例を下記に添付します。
ご覧の様に、ガス化炉(750KW) 及びガスエンジン発電機(Jenbacher,750kWx2基)並列運転のグロス発電量1.5MWとしてあります。
この装置は乾燥機付ですので、いっそ丸太(水分65%)を受け入れ、自己でチップ化し、乾燥・発電迄を全て自己完結する計算例です。間伐材100%のケースと一般材を50%、一般材100%の3ケースの採算比較の試算です。
生丸太は、どしらも2000円/トンと仮定しています(この価格で入手可能だと思われます)。また、チップ化、乾燥機、及びガス化装置の必要電力多めですが発電量の15%(225kW/h)を見込んでいます。

計算結果は、全て間伐材の場合、投資回収3.65年、利回り20.8%となります。この様な高利回りは、全て高ガス化効率、高ガス・エンジン発電効率の相乗効果と言えます。

間伐材・一般材(50%:50%)の場合でも、4.97年、13.5%と計算されます。更に、一般材100%ケースでは、7.98年、5.9%となり採算的に苦しくなります。
尚、何れのケースも排熱回収による熱利用(CHP)は考えれば、採算性はより向上します。特に、採算性の低い場合は考慮が必要です。
次に、保守費ですが、保守部品代より、人件費の方が、高価です。ガス化発電では、殆どの保守作業は自営保守も可能です。これにより、大幅な保守費の削減が可能です。
加えて、今回の計算例では、残差の炭(灰)は処分費を計上して計算していますが、農業利用(肥料)、或いは吸着材、カーボンブラック等の利用法もあり得ます。この場合は、経費ではなく、多少の売上もあります。

 個々のケースによって、採算計算値は異なります。下記は単なる1例です。原料費ばかりでなく、設備投資額も、経費類も、個々のケースで可成り価格変動します。
この例では、ガス化装置+エンジン発電機+乾燥機付の設備本体価格は1KW当たり60万円(直販本体価格)となっています。
原料費、各種経費項目もそれぞれ見直し下さい。

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 以上、過去に例のない高効率のガス化発電例の概要を紹介しました
 
 尚、続編として、同じタイトルの複合発電10MW製品の紹介記事も下記にあります。興味があれば。参照下さい。

これ以上の詳細内容は、一般公開は出来ませんが、
・具体的な計画を持たれている方、或いは
・現状採算性が苦しく、バイオマス発電プロジェクトを進められない方、
は、是非下記にお問い合わせっ下さい。
採算にのる計画になるかもしれません
 
では、また。。。。
Joe.H

追伸)
 上記Blog記事は、一般公開情報です。
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以上