注目の最新中小型連続式廃プラ油化装置の紹介です!!

  今回は、最近大(再)注目のコンテナ仕様パッケージ・タイプ中小型連続式廃プラ油化装置の概容紹介記事です!!

製造メーカーはドイツBIOFABRIK社の製品で、国内問い合わせ先は下記です。

http://www.biofuels.co.jp/page7.html

 

尚、これまで油化装置については、過去にも紹介済みです。

廃プラ油化ビジネスが現在大注目です!!?? - JoeHのブログ

廃プラ等の廃棄物原料を使う油化装置の導入、その利用法と限界について、考えよう!!!! - JoeHのブログ

その他、廃プラ及び廃タイヤ等の熱分解については、下記の上段(1)廃プラ油化燃料(廃プラ/廃タイヤ油化)装置の項参照下さい。

http://www.biofuels.co.jp/page9.html

 さて今回の紹介の新製品は、基本的には、下記写真の様なコンテナ―仕様の製品(オプション)で、分散型廃プラ油化処理機です。

廃プラが発生する場所、或いはその近辺での油化処理を行う機器で、最新の高性能、高品質、優れたデザイン性の3拍子揃ったドイツ製品です。

日量1~5㌧程度迄の中小型油化装置は、殆ど通常バッチ方式ですが、本製品は、小型ながら(日処理量1㌧から1㌧刻みで処理能力増可能)完全な連続自動運転方式です。

 

下記2枚の写真は、コンテナ―に納まったデモ機です。オプションの粉砕機も付帯しています。

尚、デモ機は、商業機の日量1㌧/ユニットではなく、その4分の1の250㎏/ユニットとなっています。

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尚、この油化装置の内部構成の概略を示すのが、下記のフロー図です。

先ずは廃プラの粉砕機①でチップ化します(0.5㎝)~1.0㎝程度)。この粉砕機はオプションで選択は自由です。チップ状の廃プラが得られる場合は不要です。

次に、チップはバッファー(容器)②に一旦収納されます。直接チップを投入する場合は、必要に応じ原料供給をバッチ的に投入します。

それ以降は、連続的に投入槽③を介してチップは油化装置④に連続供給され、油化処理されることになります。分解反応炉工程では、電力で高温(450℃~500℃)で熱分解され、高温ガスと炭・無機物は分離器⑤で分離され、分解ガスは冷却器⑥、⑦で順次冷却され、最終的に得られる熱分解油はフィルター・ポンプ⑧を介して装置外に排出されます。熱分解装置は以上迄です。

その後、更に分解油はタンクに一旦貯められ、そしてボイラー燃料用等として外部販売も、或いはその場でディーゼル発電機(別オプション)用燃料油としての利用も可能です。熱分解時に発生するガスは、熱分解炉の加熱燃料としての利用の他、余剰の熱分解ガスは併せて、(Dual-Fuel)エンジン発電機(オプション)なら、(油+ガス)燃料としても使用できます。不要なら燃焼・大気放出⑨されます。全体制御用の制御機器⑩も付帯されていて、遠隔監視も可能です。

 

尚、この油化装置は、1ユニット当たり、毎時(40kg)(日量約1トン)を処理し、廃プラ(PE/PP/PS)から、毎時40L程度の熱分解油、及び毎時2Kg程度の炭(及び無機物)が得られます。

即ち、本油化装置では、1Kgの原料(PE/PP/PS)で、1Lの熱分解油ものエンジン・燃焼用燃料油高収率に得られます。

更に、得られる熱分解油は単なる熱分解油ではなく,、小型船舶用のMDO(Marine Diesel Oil)の燃料基準(EU)に合致した硫黄分を含まない船舶用燃料(A重油相当)が高収率100%(L/Kg)も得られます。

 

従って、軽油重油等とブレンド処理を行うことなく、本熱分解油(MDO)100%ディーゼル発電が可能です。軽油燃料仕様のディーゼルエンジンでも使用可能と思われます。出来れば、長期間の信頼性等から、現状軽油・A重油仕様(小)中大型ディーゼル・エンジン(発電機)用の燃料としての使用が望ましいと思います。

因みに、本熱分解油は、同じ量の天ぷら廃油・パーム油の1.1~1.2倍もの発電が可能の見込です(熱量差、粘度・燃焼性差)。この結果、1KWh当たりの必要燃料、価格が10~20%低下出来る見込となり有利です。

 

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 下記写真は、組立中の上記基本油化装置ユニットの正面からの写真です。内部機器の製作中で、周りの各サイドにパネルがありません。

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 同様にユニットの横から写真です。

何れも、BIOFABRIK社を訪問時に写した写真となっています。

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下記写真は、1ユニット構成(毎時40Kg,日量1トン)の処理装置がコンテナー内に納めた写真となります。

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 下記は、40フィートコンテナ―に納めた最大構成であり、BIOFABRIK社油化装置5ユニット(日量5トン)構成の例です。

 

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これを更に、並列設置すれば、日量、10㌧、15㌧、20㌧、。。と大型化も可能です。

 

下記は、BIOFABRIK社油化装置40フィート・コンテナ―(5㌧/日)並列6セット設置の例(イメージ図)ですが、30㌧/日(=5x6)となります。

日量30㌧クラスの油化装置は、単一機器の例もありますが、欧米製の場合、費用も高額となり、現場工期も長期となります。

 

本設備の主用途は、中小型・分散型廃プラ油化機向けですが、スパコンも、今や特注の1セット構成ではなく、大量生産可能なマイクロ・プロセッサーを、何千、何万個と並列連結する多重プロセッサーが主流の時代です。

廃プラ油化機も、多重プロセス・ユニット構成が、将来的には本命かも(??)しれません。

30㌧/日処理なら、基本油化ユニットが30セット構成です。

仮に、300油化基本ユニット構成(40フィートコンテナ―60セット)なら、日量300㌧もの廃プラ処理が可能となります。

出来た油を全量発電に廻せば、可成り大規模な60MW分ものディーゼル発電用燃料を廃プラ熱分解油だけで、パーム油等の様な価格変動、輸入に頼らずとも、自己で完全に供給できる計算です。

 

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尚、本設備は、彼らの販売戦略から、通常の売り切り販売の他、ライセンス料付の割引販売方式(こちらが主)もあります。

1.標 準:1年保証、通常の単体設備販売、ライセンス料なし

 この売切販売の標準本体販売価格に対し;

2.パートナー:2年保証、標準販売価格の70%の価格、及びランニング・ライセンス料(対分解油販売額の10%) 

3.プレミアム:2年保証、標準販売価格の50%の価格、及びランニング・ライセンス料(対分解油販売額の25%)

4.上記の各価格は、規模が日量2トン処理(2ユニット)なら1.5倍、日量3トン処理(3ユニット)なら2倍、日量4トン処理)(4ユニット)なら2.5倍、日量5トン(5ユニット)なら3倍程度の基本販売価格の設定となります。

海外製品のサポートに不安な方は、上記2,或いは3を選択すれば、サポート面でも安心ですし、当初の投資額は少なくて済みます。

但し、長期に廃プラ油で利益を得たいなら、多分ランニング・ライセンス料不要の1の買取方式が有利と思われます。一応、彼らメーカー側の熱分解油の想定販売価格は50円/L(40Euro-Cent/L)程度の模様です。

廃プラ油化装置のオプション選択として、コンテナ―仕様(20,40フィート・ハイキューブ)、廃プラ粉砕機、ディーゼル発電機(副生分解ガス・熱分解油を使用)等が可能です。

 

尚、同社の製品には、上記廃プラ油化装置の他、各種製品(廃プラ洗浄装置、廃油蒸留装置、脱硫・脱塩素装置、ディーゼル発電装置、ガス化・熱分解装置等)も同じ設計思想で製品化され、また順次製品化も計画されています。

下記写真はその一例の小型自動連続油蒸留装置です。

この装置で、日量3000Lの蒸留が可能です。この装置も連結すれば、6000L/日(2ユニット)、9000L/日(3ユニット)、。。と処理能力アップが可能です。

蒸留温度(Cut-Point)も任意に設定でき、かつ連続蒸留が可能です。

通常は、廃石油系燃料油類、車両用燃料油類、及び廃潤滑油類等の再生・精製処理等を行う装置です。

必要なら、廃プラ熱分解油も蒸留操作で、灯油、軽油重油類等に分けることも可能です。揮発温度による分流・分離操作に加えて、固形分(スラッジ、金属摩耗粉)も分離可能です。

 

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注目の本廃プラ油化装置、及び廃油蒸留装置は、EU(ドイツの他、イギリス、スペイン,な等)、米国、東南アジア、中国及び中東・アフリカ地域でも販売されつつあります。

BIOFABRIK社は、2011年設立、2013年から6年(+)の開発期間を要し油化装置の開発・製品化に成功しましたが、未だ新しいStart-Up企業です。

今後、大手投資家からの潤沢な資金・優れた技術力に加え、有力販売パートナーを得て、急速に販売増が予想されます。

 

現在、本油化装置,及び蒸留装置等全BIOFABRIK社

https://biofabrik.com/en )の製品は、弊社(国内代理店)を介して導入、教育、保守等の諸サービスをご提供します。

 

高効率の小型連続油化装置蒸留装置、等に興味がある方、或いはご質問がある方等、下記に直接お問い合わせ下さい。直接先方に問い合わせても、こちらに自動的に転送されます。

 

尚、この他にも、軽油相当の熱分解油が直接得られると言う中大型(年1万~2万トン以上)廃プラ油化装置メーカーも存在します。

用途、事業規模、及びご予算等に応じ最適な油化製品をご紹介できます。

また、その前段の油化関連のコンサルサービスも可能です。

併せて、下記よりお問い合わせ下さい。

 
では、また。。。。
Joe.H
 
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