都市ゴミ廃棄物の埋立地もガス田化出来て売電事業も可能の様です!!!!

今回は、都市廃棄物(ゴミ)埋立地山を使って売電事業を始めたと言う話題の記事紹介です。
 
都市ゴミ、或いは産業廃棄物のゴミ処理問題は、世界中どこでも頭の痛い大問題です。
 
過去に取り組まれて来た処理法は、最もコストの掛からないゴミ埋立法でした。
東京湾の土地(お台場、有明等)は、総てゴミ埋立によってできた人工の土地、都市であることはご存知だと思います。勿論、海面だけでなく山間地の谷間も、国内各地でゴミで埋立られて来ました。
 
現在では、わが国ではこれらの処理法を取ることは出来ませんが、海外、特に多くの開発途上国では、まだ主流の様です。
 
ゴミを出さないことは出来ませんので、如何にその場で処理するかが重要ですので、
特に、バイオマス、プラ類は焼却処理法、更には,最新の高温ガス化、(触媒)油化法等があり世界中で研究、開発、そして導入が進んでいます。
 
本Blogsでも度々紹介済です。興味があれば、そちらを参照下さい。
比較的新しい記事の例は下記です。
 
これらはスマートな技術手法であり、今後の進むべき方向であることは大多数の方も同意されていると思います。
 
但し、では既に埋め立ててしまったゴミ埋立地はどうしたら良いのでしょうか???
再度掘り起こして、前述の様な最新技術で、エネルギー化(ガス化、液化)する方法もありえますが、
一方、そのままで有効利用する方法もあり得ます
これが今回の話題です。
 
Biomass Magazineの下記記事(5月30日付)の紹介です。
 
この記事によれば、Saskatoon市(カナダ)は、ゴミ埋立地の発生ガスのエネルギーを使って発電事業を開始したと言う話題です。
 
ゴミの山は、歳月と伴に、内部で醗酵してメタンガス等が発生することは通常おきてしまいます。
このメタンは火災等の危険性と伴に、大気中で、メタンはCO2の23倍も地球温暖化を進めてしまうとも言われています。
 
彼らは、メタンガスが大気に放出しない様に、上部を粘度(Clay)で覆い尽く(Capping)しました。
云わば、大きな容器(タンク)内にメタンガス発生原料・反応炉を閉じ込めた訳です。
人工ガス田の誕生です。
規模の違いはありますが、大きな醗酵ガスタンク(槽)を作ったと言う事だと思います。
 
次に、この巨大なガス田にドリルで地下にアナを開けて、パイプでガスを取り出す工事を行いました(下記添付写真)。
ガス田開発です。
この場合、29本井戸を掘り、最も深い井戸は30m程だと言う事です。
 
イメージ 1
 
 
次に、地上部で、各パイプの井戸出口を配管で集めてガスを一ヶ所に集めます。
配管長は合計4.14kmとのことです。昨年11月までに総て完了しました。
 
次に、ガスエンジン+発電機を設置します。
発電能力は1、630KWということで、エンジンはキャタピラー社製の815KW2台が導入されました。
この各エンジンは6.8m3のガスを使うと言うことです。
 
 
イメージ 2
 
総ての建設費は15M$(15.5億円)でSaskatoon市で支払い、今後、市施設として保有していく様です。
これらの本設備は最近稼動開始しました。
 
電力は、公共電力配線に接続されこの地の電力会社(Saskatoon Power)に20年契約で販売することで契約済です。売電収入は1.3M$(1.35億円)とのことですので、9年で焼却可能と言う状況です。
 
設備償却後は、その収入を使い、同様なグリーン事業を計画中と言う事です。
 
更に、この設備の廃熱の有効利用策としてコンバインドサイクル化(廃熱回収発電)も、近々計画中です。これにより、更に電力販売可能量は増加します。
 
記事の概要紹介は以上ですが、日本でも類似の事例も考えられるのではないでしょうか???
新たなガス田が発見(建設??)されると思います!!!
 
すでに埋め立ててしまった過去のゴミ埋立地、これらを積極的にガス田化することを考えても良いのではないでしょうか!!!
その地の経済、規模、環境、利用可能技術等により、これらのどの手法が良いか、今回のガス田化・発電法、前述再掘り起こし・高度処理法(ガス化、液化等)、或いは第3の別手法が良いかは、一概には結論付けることは出来ないのですが。。。当然、事前に大げさに言えばアセスメント作業は必要です。
 
では、また。。。
Joe.H
 
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