寒波が続いていますが、バイオディーゼル(BDF)は、問題なく使えていますか???

最近、記録的な大寒が続いています。米国のニューヨーク等も同様の様です。何か自然のバランスが狂って来ているのでしょうか??
 
ところで、一般に寒さに弱いと言われるバイオディーゼル(BDF)を使っていますか??
 
もっぱら、或いは冬季のBDF使用は、最初から諦めていませんか???
 
先ずはバイオディーゼル(BDF)の事前の状況把握と,その適切な対策を取れば、可也の寒波、低温でも使えるはずです。、
 
1) 先ずは、使用BDFの状況把握です。
 
山勘では何の進歩もありません。
本Blogsでも度々紹介していますが、通常BDF冬季特性の仕様、曇り点(CP)、目詰まり点(CFPP)、そして流動点(PP)が在ることは、ご存知だと思います。
 
特に、通常、BDFが冬季使えなくなるのは、燃料フィルターの目途まりによる燃料供給停止によるものです
 
この予防対策として、通常、BDFを実車に使用する前に、CFPPの把握を行い、確認します。
 
冷凍庫や屋外にBDFを放置し、その固化状況からの判断をされている場合も有るかもしれませんが、これは不正確であり、危険です。ご自分の使用なら、自己責任ですが、第3者の方が、BDFを使われる場合はなお更危険です。
 
現実に、この様な目視によるCFPP温度の予測は不可能です
 
因みに、下記は写真がCFPPの測定装置の写真です。
 
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ご希望の方は、サンプルを送付頂ければ、格安で分析を致しますので、下記メール宛にご連絡下さい。
サンプル数にもよりますが、1サンプル当たり実費3、500~5、500円程度です。
 
一見、同じ様なBDFでも、各バッチにより、油脂原料により、或いは反応条件によりCFPP値は、プラス2℃程度からマイナス7℃程度まで振れます。
 
これは、BDFの目詰まり点降下剤を投入しても同様です。
当方のお薦めは、下記の英国製Wintron/Synergyと言う製品ですが、国内で販売されている製品でも同様です。
 
目途まり点温度がどの程度低下するか、との程度添加したら良いかは、目視ではわかりません
 
従って、目詰まり点測定装置を使えば、下記の様なことが簡単に把握できます。
 
+各バッチ当たりの目詰まり点(CFPP)温度のばらつき、違いの度合い
+目詰まり点降下剤添加BDFと未添加BDFのCFPP値温度差
+その添加量とCFPP値温度変化、効果(温度降下は、油種の影響も大です)
+CFPP降下剤製品の違いによる降下温度差(国内の流動点降下剤=PPの降下値測定も同様)
+本Blogsでも紹介済Wintering技術等による改善BDFのCFPP地把握(過度に行うと収率も悪化します) 
2)次は、その課題対策です。
CFPP値の温度が、 外気温より充分余裕があれば、何の対策も不要です。
一般には、何らかの対策が必要です
 
少しでもCFPPの測定値のバラツキを小さくする為には、最低限反応添加率を各バッチで少なくとも1~2回は測定して、未反応油が残らない様にしたいものです。
 
下記は、簡易転化率測定試薬です。
他社でも販売されているとは思いますが、こちらは1Lボトル(4000円)ですので、37回も使えますので、1回当たりは、100円一寸で済みます。何度測定しても、お財布はたいして傷みません。この試薬さえあれば、小さなガラス瓶、或いは試験管と注射器(試薬27mL,BDF3mL)があれば、OKです
 
 
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対策は、目詰まり点降下剤の添加が一般的です。
 
仮に、CFPP値が、目詰まり点降下剤の添加しても、BDFの使用が出来ない方、或いは不安がある方、その対策を取れば、BDFは確実に使用できます
 
当方のお薦めは、安価な燃料フィルター用ヒーターを追加することです。
設置も簡単で、価格も廉価です。下記がその実装写真です。
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時々、このフィルター・ヒーターを顧客の要望により輸入していますが、今回は12ヶ輸入しました。
その写真が下記です。
 
シリコン・バンド内に、加熱ニクロム線が織り込まれていて、バッテリー電源で加熱するタイプです。
 
12Vバッテリーなら100Wと強力です。24Vバッテリーでも問題ありません。この場合は、200Wにもなります。
このタイプは幅が9cmですので、燃料フィルターのストレート部が9cm以上なら使えます。別途更に大型の12cmもあります。装着は、ジッパーで任意の太さのフィルター筒に装着できます。
 
バッテリーと本ヒーターとの間の配線にオン・オフスイッチを設置しておけば、車の稼動の数分前にスイッチ・オンすれば、車両が屋外放置の場合でも、フィルターで目詰まりは通常起きません
 
通常の軽油を使っていても、時に外気温が低く、寒冷地用の軽油を使わないと燃料フィルターが詰まる間合いもあります、この様な場合でも、同様に使えます。
 
更に、燃料配管部で固化する様な(極)低温地帯では、更に、燃料タンク、燃料配管に加熱ヒーターを付加する場合もあります。
 
 
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上記ヒーター製品、ご希望が在れば、下記にご連絡下さい。
 
本体価格は同じですが、航空便の郵送料が、数量により変ります。
送料の違いから、1ヶの購入だと2万円ぐらいですし、10ヶ以上なら、1ヶ当たり1万円程度です。
 
勿論、北海道などの極寒地帯では、更にWintering処理も併せて必要になると思います。
添加量を増やせば、CFPP値は徐々に低下しますが、費用も添加量に比例して加算されます。
 
余り増やしても、改善効果は限定的ですので、上記のフィルター・ヒーターとの組み合わせの方が、或いは、先ずヒーターを取り付け、更に問題があれば、CFPP降下剤の添加を。。。と言う案もあります。
このほうが、全体の費用削減も出来きて、経済的です。ヒーター購入費だけで、運用費は不要ですから。。。
 
いずれにしても、採用した対策で、BDFが常時使えるか、否かはCFPP値を測定すれば、判定できます。
 
但し、CFPPは、あくまで目詰まり点の測定規格に過ぎませんので、この温度まで、フィルターの目詰まりが絶対起きないと言う意味ではありません。充分余裕温度を確保する必要があります。
 
。。。と言うことで、今回は、寒波が続いていますが、この冬季にBDFを如何にして使うか?
と言うテーマで、そのBDFの状況把握(CFPP)とその対策(目詰まり点降下剤、Wintering,フィルター・ヒーター)の紹介をしました。寒波はまだまだ続きます。まだ、この冬のBDF冬季対策は間に合います。勿論、来年も寒波は来るでしょう!!
 
尚、冬季にBDFが使えない理由は、他にもあり得ます。何かあれば、下記にご連絡下さい。
 
では、また。。。。
Joe.H
 
 
追伸)
   上記Blog記事は、一般公開情報です。
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 可能な限り対応させて頂きますので。。。。
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