バイオディーゼルの遊離脂肪酸(FFA)、グリセリンの高性能分析器の紹介です !!

BDF(バイオディーゼル)原料から始まり、反応工程中も、或は最終製品の品質確認も色など目視や直感だけでは、何も解りません。 
 
加えて、原料油品質のバラツキ、品質変動の影響を受け、最終製品であるBDF品質も一定に保つこともできません。言わんや、JIS規格に合致、或は、それ以上の品質のBDFなど望むべくもありません。
 
BDFの装置のプロセス検討や選択、及び運転条件の改善にとって、必要不可欠なのが分析ツールです
 
今回は、そのBDF分析器の高性能版を顧客向けに購入しますので、その概要を紹介します。
 
BDF関連の分析と言っても、最も簡単な方法は、。。
 
・鍋で原料油を沸騰させて、泡の出具合で水分の有無を訂正的に把握する方法
・BDF製品に等量水分を投入して、水分の白濁具合から、残留石鹸分を推定する方法
など...、費用ゼロの方法もあります。
 
次に、薬品や試薬、試験紙など、100円から数千円程度の出費ですむBDF関連の分析法もあります。
例えば下記の方法等です。
 
・原料油の酸価(AV)値の測定(とそれに伴うアルカリ触媒量の決定)。
AV値測定試験紙も販売されていますが、余り正確ではありません。
お薦めは、Blogでも紹介済の滴定法によるAV値の分析です。
上記添付で紹介の様に、このAV値が判れば、FFA量も計算で推定できます。
今回紹介の機器(SafTest)を使えば、直接測定できます。
 
前者は1000円以下で、何10回も測定できます。後者も、3~4種類の試薬、溶剤の費用として、1万円以下で購入可能です。これで最低でも100回以上測定可能です。
 
・原料油やBDFの水分測定、ピンからキリのカールフィツシャー法まで各種あります。
お薦めは、送料を含めても6~7万円で輸入できます。これも、紹介済です。
 
転化率簡易試験法として、当方で販売している試薬なら、1回当たり100円程度で、BDFの反応工程中の粗BDF、及び最終BDF製品の転化率が簡単に解ります。これも、何回か、紹介済です。
 
・ドライ処理前の粗BDF、或は処理後の製品BDFの石鹸分測定、これは、滴定法なら正確に分析可能です。
前述のAV値の滴定試薬があれば、追加するのは、2種類の試薬で、5000円程度の出費で、100回以上分析が可能です。

。。。などが低価格BDF関連の分析器具、試薬の例です。
 
前置きが、長くなりましたが、今回紹介するのは、JIS規格(米国のASTM,EUのEN規格など)でも規定されている残留グリセリン分析、及び残留遊離脂肪酸濃度の測定器具の紹介です。
これ等の分析値の把握は、BDF品質の最重要項目です。
同時に、日々異なる廃食油に対する触媒量を決める重要項目FFA)でもあります。
 
 
米国のバイオ関連の分析器具、試薬の開発・販売をしているMP Biomedicals 社の製品であるSafTestと言う製品です。
下記がその全体写真です。
米国AOCS(American Oil Chemists’ Society)の公認試験器具で、下手なガスクロ(GC)分析法より測定精度も高いととも言われています。
それに、分析値も安定していて、分析時間も早く、加えて操作も超簡単です
 
BDF、及び食料油向けに各種分析が可能ですが、BDF関連の分析項目は、下記です。
 
1)原料油、或はBDF製品の遊離脂肪酸分析測定
通常可能な測定レンジは、FFA濃度 0.3~20% と広く、通常の廃食油のFFA値なら全範囲で測定可能です。分析は数分以内です。残留酸価(FFA)として、規格項目です(ASTM 0.8%以下)。
 
2)祖BDF、BDF製品の残留グリセリン分析測定
遊離グリセリン、全未反応グリセリド(TGAs、DGs、MGs)、及びこれ等合計値が測定できます。BDF規格値項目で遊離グリセリン(ASTM 0.02%以下)、全グリセリン(ASTM 0.24%以下)です。
未反応グリセリン量(%)から、原料油の転化率(量)、或は未反応油量(%)も推定できます。
丁度、前述の簡易転化率分析のBDF転化量(%)から、未反応油(TGsDGs、MGs)量(%)を推定できる逆アプローチ、相互確認の場にもなっています。
こちらは、分析試薬として酵素反応をつかいますので、多少時間がかかります。それでも、12~15分程度です。
 
 
 高性能、高価の為、どなたでも購入できる価格ではありませんが
国内でも購入は可能の様です。国内価格は、192万円もします。
 
蛇足ですが、国内某国立大学のバイオ関連の研究機関でも使用されている様です。
 
米国から直接輸入すれば、 半額の95万円程度です。
本体価格に加えて、航空運賃、関税・輸入消費税など全て含んで購入できました。
高い様ですが、価格には、本体、及び上記FFA、及びグリセリン濃度測定が105回測定できる試薬と器具など全て含まれています。
本体価格も含めて、1回当たりの分析費用は、4500円です。
 
追加購入の補充試薬分のグリセリン試薬485$(4万円)、FFA試薬215$(3.5万円)とぐっと安価です。
送料を含めてても、両者で1000$(8.4万円)程度だと思います。この場合は、1回当りの費用は、平均で500円弱となります
 
今回は、BDFの分析器具のSafTestによるグリセリン、FFA分析器具の紹介でした。
かなり高価な器具ですので、BDF製造者全員が購入できるものではありませんが、。。。
 
・BDF装置に何百万円も投資されるより、その一部、こちらに投資するのがお薦めです。
・日産500L以上生産されている方、或はBDFを外販されている方(品質の確認と信用が大事です)。
・新型、高価な車両にBDFを使われている(或は使おう)としている方、エンジントラブルでエンジン交換?などを考えたら、保険料とも考えられます。
・BDF製造仲間との共同利用、或いは第3者向けの測定依頼を受けるのも、利用法かと思います。
 
何か、ご質問等があれば、又は、購入希望があれば、下記へ直接お願いします。
 
では、また。。
Joe.H
 
追伸)
   上記Blog記事は、一般公開情報です。
 何かコメント、ご意見、及び質問等具体的な相談のある方は、
 下記メール・アドレス宛へ直接ご連絡下さい。
 非公開情報など内容によっては、お答えできない場合や条件付となりますが、
 可能な限り対応させて頂きますので。。。。
  尚、お問い合わせの前、下記を必ず参照ください。
 以上