バイオディーゼル(BDF)規格に基づいた正式な分析でも、廉価で出来ます!!

過去にに規格に則った正式な分析法で
バイオディーゼル(BDF)の品質分析をされたことがありますか??
 或いは、出きれば分析結果を見てみたい!
などと、日ごろ考えている方はいないでしょうか?
 
今回は、BDFの正式な品質分析の話題です。
 
日本でも、分析をしてくれる所は有りますが、問題点も有るようです。
 
・価格が高い。
・一部の分析項目しか対応できない。 
・正式な分析器具が備わっているが、分析頻度も多くないので、分析に慣れていなかったり、
 機器の補正などがうまく出来ていない(標準サンプル、検量線などにより、誤差が生じる可能性あり)
 
等が考えられます。
 
一方、海外のBDF先進地では、分業・専門化が進んでいて、多くの商業的BDF製造者も正式な規格を満たさないと販売でき無い状況ですが、さりとて、自分で分析することはまれです。
 
この結果、BDF分析の専門業者が存在するのです。
 
ここに紹介するのは、Fuel Only( http://www.fuelonly.net/ )と言うBDFと軽油の米国ASTM規格に基いた分析を専門にしているサービス会社が有ります。
 
彼らは、ASTM認可の分析業務の専門家集団ですので、
・分析は正確
・分析結果が早い(通常は4日、全項目でも7日程度)、
 結果はメール連絡。例(http://www.utahbiodieselsupply.com/biopro/astmresults/BioPro_Full_ASTM_tests.pdf )、上記の例で、セタン価は正式版ではなく、簡便法のセタン指数となっています。
・全項目を分析できる(選択可能)
・価格も安い(日本に比べ、2分の1から5分の1ぐらい)
などの特徴があります。
 
下記に、米国のBDF規格(ASTM)の分析項目とその価格の例を示します。
但し、どの項目を測定するのかにより、種々のオプションがあり、選択可能です。
 
分析を依頼する方法は、サンプル送付と検査料などを振り込めば、後日分析結果報告書が送られてきます。
 
1)1万円コース
ASTM D6584 - Free & Total GlycerinTest(全、遊離グリセリン
 
2)2万円コース
ASTM D6584 - Total & Free Glycerin Test
ASTM D93 - Flashpoint Test(フラッシュ温度)
ASTM D664 - Acid Number(酸価)
 
3)2.6万円コース
ASTM Test Methods
ASTM D6584 - Total & Free Glycerin
ASTM D93 - Flashpoint
ASTM D674 - Sulfated Ash(硫黄分)
ASTM D664 - Acid Number
ASTM D6304 - Water By Karl Fisher(水分)
 
4)2.8万円コース
ASTM Test Methods
ASTM D6584 - Total & Free Glycerin
ASTM D93 - Flashpoint
ASTM D2709 - Sediment & Water
ASTM D664 - Acid Number
ASTM D2500 - Cloud Point(曇り点)
 
5)6.4万円コース(蒸留、セタン指数は簡易分析法)
ASTM Test Methods For Modified ASTM D6751-09
ASTM D445 - Viscosity @ 40° C(粘度)
ASTM D664 - Acid Number
ASTM D6584 - Free & Total Glycerin
ASTM D1160 - Distillation Temperature(90%蒸留点)
ASTM D976 - Cetane Index(セタン指数)
ASTM D2500 - Cloud Point
ASTM D93 - Flash Point, Pensky Martens
ASTM D5453 - Sulfur
ASTM D4951 - Phosphorus, Sodium, Potassium, Calcium, & Magnesium(灰分)
ASTM D2709 - Sediment & Water
ASTM D874 - Sulfated Ash
ASTM D4530 - Carbon Residue(残留炭素)
ASTM D130 - Copper Strip Corrosion Rating(銅腐食)
EN 14112 - Oxidative Stability(酸化安定性)
ASTM D6217-Cold Soak Filter Ability(別と説明参照)
 
6)10万強コース(ASTM規格の手法で、全項目)
フル分析ASTM Test Methods For Full ASTM D6751-09
ASTM D445 - Viscosity @ 40° C
ASTM D664 - Acid Number
ASTM D6584 - Free & Total Glycerin
ASTM D1160 - Distillation Temperature
ASTM D613 - Cetane Number(セタン価)
ASTM D2500 - Cloud Point
ASTM D93 - Flash Point, Pensky Martens
ASTM D5453 - Sulfur
ASTM D4951 - Phosphorus, Sodium, Potassium, Calcium, & Magnesium
ASTM D2709 - Sediment & Water
ASTM D874 - Sulfated Ash
ASTM D4530 - Carbon Residue
ASTM D130 - Copper Strip Corrosion Rating
EN 14112 - Oxidative Stability
ASTM D6217-Cold Soak Filter Ability
 
など、あります。
他に、送料は多少必要ですが、。。。
 
まずは、廉価版のコースで試しに分析に出すのも、良いかもしれません。
お勧めは2.8万円コースです。
或いは、予算が苦しいなら、1万円コースも有り得ます。
この場合でも、グリセリン分析により、正しい転化率が求められますので、不安なら簡易法の結果と相互クロスチャックも可能です。
 
BDFを販売されている方、品質の不安があったりして、いつ顧客からクレームが??。。
と心配するくらいなら、一度は正規の分析を依頼されるのも方策かと思います。
 
自己使用の方も、BDF製法やご自分の簡易分析に自身が無ければ、
或いは
是非最高品質のBDFをとがんばっている方は、正式分析にトライされたら如何でしょうか??
 
上記に示した例は、米国規格のASTMですが、JIS規格と殆ど同じです。
むしろ、ASTM規格には、JISにまだ盛り込まれていない項目も有ります。
例えば、ASTM D6217-Cold Soak Filter Ability
です。
 
これは、大問題となっている冬季時のフィルター目詰まりを、少しでも防止する目的で昨年追加された新項目です。
フィルター目詰まりの主犯と言われる飽和モノグリセリド(S-MG)やステロールグリセリド(SGs)を、一旦冷却したサンプルを試験フィルターを使って計測する(時間:規格値は通過時間360秒以内)と言う検査項目です。
 
この対策用の吸着フィルター器具も最近では、販売されています。
過去のBlog( http://blogs.yahoo.co.jp/hirai476/5196354.html )の最後の方の写真で、
Schroeder Biofuels社の製品で、35万円程度です。
 
まずは、一部の分析項目から分析を依頼し、順次項目を増やす方法なら、費用の節約にもなります。
勿論、余裕があれば、全項目分析をされれば、安心です。
資金的に余裕があれば、国内で分析を依頼するのも、良いかもしれません。
或いは、頭の固い官公庁向け提出用だと、あえてJIS規格分析を要求されるかも知れません。
 
今回は、BDFの規格に基いた分析の話題でした。
上記の分析等を希望される方は、上記に直接依頼すれば、直ぐに対応してくれます。
必要なら直接Fuel-Only 宛、ご連絡ください。
直接が不安なら、当方に連絡ください。
 
では、また。。。。
Joe.H
 
 
追伸)
 1)上記Blog記事は、一般公開情報です。
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 下記メール・アドレス宛へ直接ご連絡下さい。
 可能な限り対応させて頂きますので。。。。
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